2009/09/28 日帰り剱岳登山 2009
初めて剱岳の登ったのが2003年、それから2005年、2007年といずれも日帰りで登って来ました。 この感じからすると今年も登らなければならない気配。(笑) 先月ちょうど40歳になったことやし、 40歳記念登山と言うことで、2009年9月27日(日)、また日帰りに挑戦してきました。初めて 登った時が34歳でその時に比べれば確実に体が衰えているハズなんですが、これまでの経験が、 衰えを補ってあまりあるほどの効果があり、かなりいいタイムで往復できました。(^_^) |
いつも通り、早月尾根ルートでの登山です。 登山口の馬場島から午前4時50分、登山スタート。 |
まだ真っ暗なのでヘッドランプを付けて登って 行きました。スタート地点からいきなり急登です。 |
標高1000m地点。 5時13分 うっすらと夜が明けてきました。ここから先は、標高200m上がるたびに標識があります。前方に先行 している登山者がいました。 |
登り始めは大木が多く、頑固な木の根で足下 がかなり悪いです。 |
標高1200m 5時41分 そろそろヘッドランプもいらないかな。 |
登山道はよく整備されていて、木杭や土嚢袋 で整えられているところがたくさんあります。 ここも急ですねぇ・・・(^。^;)フウ この早月尾根はアルプス3大急登の1つです。 |
標高1400m 6時05分 季節的は最も登山に適した時期なんですが、 大変 険しいルートとあって、登山者は少ないです。 |
これはまだまだ序の口。 |
大きな木の根、またいで行きます。 | 標高1800m 6時41分 前回はここまでで汗ダクになってて、来ていたシャツ を脱いでここに置いていったのでした。でも今回は 化学繊維の吸汗性・速乾性の高いTシャツを着て いたのと、最初から飛ばさずにスローペースで 登ってきて、汗をかく量も前よりは少なかったのも あって、快適に登ってこれました。(^_^) |
標高1900mくらいに三角点があります。 この三角点の石、重さ60kgくらいあるんですよ。 担いで来るのも大変だっただろうなぁ。 |
岩がごつごつしているのが剱岳の特徴。標高が 上がるにつれて段々剱岳らしくなってきました。 ここをまっすぐ登って行きます。 |
標高2000m 7時17分 早月小屋まであと1.0km 平地なら近い距離ですが このルートでは1kmは長い・・・(^。^;)フウ |
登山中唯一みかける水たまり。とても飲める ような水ではないですが・・・(笑) |
標高が高くなってくると紅葉も少しずつ始まって きているようです。 |
これもまっすぐ登って行きます。 |
ロープを使うほどでもないですが、一応ロープが 張ってありました。このロープ、降りるときに役に たつんですよ。 |
登り始めてしばらくは全然景色も見えないのですが、 上の方へ来ると少しずつ視界が開けてきます。 |
標高2200m 7時49分 早月尾根ルートで唯一の山小屋である早月小屋。 今年は10月12日までの営業です。 紅葉もキレイですね〜 (^_^) |
剱岳山頂方向から太陽が出てきました。 白い建物はトイレです。 |
早月尾根で剱岳山頂を目指す人は、ほとんどが この早月小屋で泊まっていきます。 |
テント場もあります。1張りだけテントがありました。 |
早月小屋を過ぎてすぐのところにこの標識が あります。登山口の馬場島から5.4kmも歩いて きたのねん。(^。^;)フウ 距離だけで見たら3分の2 くらい来てますが、ここから先がしんどいのです。 |
営業はしていましたが、水も食料も往復分自分で 持ってきていたので、早月小屋は素通りしました。 あんまり休憩したら、体が冷えるし、休んだ後に 動き出すのもなんか辛いんですよ。ほとんど休まず 歩き続けてます。 |
山も色づき初めてとってもキレイでした。(^_^) |
雲の高さまで登ってきたな。(^_^) | 標高2400m 8時22分 そろそろ森林限界で木がなくなってきます。 |
ここから先はこんな岩登りの連続。 | 一気に登ってきたって感じ。急ですねぇ・・・ |
向こう側の一番高い所が剱岳山頂です。 まだまだ遠い・・・(+_+) |
真っ赤っか。(^_^) 向こうの稜線がギザギザ なのが、このあたりの山の特徴。氷に削られて できた氷食尖鋒と言います。 |
眺めはいいけど、転落したらどこまでも止まらない {{{{(+_+)}}}} コワー |
こんな所でも登っていきます。 |
ロープのうちはまだまだ楽勝、ホントに険しい 場所は太い鎖が張られているのです。 |
標高2600m 9時01分 |
たまにはこんな穏やかな所も。(^_^) | 写真の上からも左からも3分の1くらいの位置が 早月小屋です。赤い屋根、わかるかな? だいぶ登ってきた〜って感じ。(^_^) |
基本的に尾根沿いのルートなので、右も左も 落ちたら止まらないのでは?って思うような 怖いルートです。(笑) |
意識がしっかりしていればまず大丈夫なんですが、 空気が薄くなってきているので、わずかに思考が 鈍ってるかもしれません。めまいがしたら歩くのを やめましょう。 ここも足を滑らせて落ちたら止まら なさそうです。 |
室堂から登ってくるルートと違って登山者が ものすごく少ないのが早月尾根ルートのいいところ。 |
谷底に吸い込まれそう。{{{{(+_+)}}}} コワー |
よじ登る所がホント多いんですよ。靴底はガッチリ 固い靴でないと辛いです。 |
ここも足を滑らせて落ちたらアウトですね。(笑) わざわざ写真を撮るためにこういう危ない場所へ 行っているのではなくて、登山道の真横がこんな 感じです。 |
前方に登山者発見。(-_☆)キラリ | すでに登頂を終えて降りてきた人とすれ違い ました。この方、馬場島から山頂まで4時間を切る 速さで登頂し、往復で、休憩時間を含めても8時間 20分と言う、ものすごい速さだったようです。 2年にいっぺんしか山に登らない私とはレベルが 違う・・・(;^_^A アセアセ |
最後の標識。標高で言うとラスト199mなんですが、 これまでの200mとここからの200mは全然違って、 ここからのラスト200mがものすごく辛くてしんどい のです。 さぁ、気合いを入れて〜 e(^。^)g_ファイト!! |
まだ雪が残っている所がありました。 |
こんな所もよじ登っていきます。 | 写真右手の方に鎖が張られていますね。この 鎖をしっかり握って進んで行きます。左側に落ちたら 大変。 このゴッツイ鎖が見えてきたら山頂も近い。 |
ここも怖いところの一つ。足場もとっても悪い。 | みなさん慎重に通っていきます。 |
自分の足下、真下を向いて撮った写真です。 足の踏み場が靴の幅もないくらい・・・ 鎖の握る手にも力が入ります。 |
写真ではちょっとよくわかりにくいですが、どこが ルートかわかりやすいように、所々岩にペンキで 記しが描かれています。 |
ここも怖〜い鎖場の一つ。今から通る人を 見守っている仲間の登山者。 |
岩がごつごつしていて、どこに手足をかけるか を瞬時に判断して登るのがコツ。 |
近年新しく鎖が張り替えられたようですね。 | 前後に登山者がいる場合は落石に注意。 |
山頂近くで、疲れがピークに成る頃にこの鎖場が 連続するので、登る人は十分注意してください。 |
ペンキで○印が描かれている方向を目指して 登って行きます。 |
さぁ、これが最後の鎖だ〜 | よっしゃ〜 山頂はもう目の前!! 早月尾根ルートと、別山尾根ルートの合流地点。 |
ここを右に降りると早月尾根、左に降りると 別山尾根ルート。 |
後ろを振り返ると次の登山者が見えました。 いつみても急峻な山です。 |
標高2999m山頂 10時21分到着 \(^O^)/ヤッター 登山口から5時間31分。 このページを見ているみなさんは2分くらいで山頂に 着いたかもしれませんが・・・(笑) 2年前は6時間25分かかっていたので、大幅な 時間短縮。 年は取ってもまだまだ若いよっ!!(笑) ちなみに4年前に登った時がこれまでの最速で、 今回よりも16分短い5時間15分でした。 |
ベストシーズンとあって山頂には結構人が いました。土曜日ならもっとたくさんいたと思うの ですが、日曜日なのでちょっと少なめかしら。 |
別山尾根ルートはここからず〜っと向こうの方へ 進んで行きます。 立山黒部アルペンルートの室堂は写真では 右斜め奥の方向かな。 |
雲の上だ〜 (^_^) 7月の富士山に続いて今年2回目。 ぴーす V(^0^) |
石を落としたらどこまでも転がって行きそう。 (でもそんなことしちゃダメですよ) |
北方稜線。上級登山者にはこのギザギザの上を 歩く人もいるようです。 一般登山者は立ち入り禁止となってます。 |
1907年、近代としては初めて剱岳登頂に成功 した陸軍測量官の部隊は、あまりにも岩場が険 しいために重たい三角点の設置を断念、2004年 になってようやく三等三角点が設置されたのでした。 これも室堂から人力で担ぎ上げられたもの。 |
一昨年来た時は明治時代設定の映画 「剱岳・点の記」の撮影のためにこの祠は撤去され ていてありませんでしたが、また復活してました。 |
私が手に持っている「剱岳」って描かれた木板、 何枚も置いてあって、来る度に枚数が増えてます。 (笑) 作業ズボンで登っているのがROOKIE流。他に こんな服装の人誰もいませんでした。(笑) |
この日はこれまでの中でもっとも山頂が温かい 日でした。今までは登る時は半袖Tシャツでも、 山頂に着いて動きが止まった途端に猛烈に冷え 込んで長袖トレーナーにジャンパーと一気に着 込んでいましたが、この日は登り始めから下山する までず〜っと半袖Tシャツ1枚で過ごせたのでした。 |
温かくて居心地が良かったせいで山頂には1時間 も滞在しちゃいました。(笑) 名残惜しいですが、 11時27分、下山開始です。また長い道のりを 歩かなければ・・・ |
私はこういう場面がとっても楽しいんですよ。 子供の頃よく遊んだアスレチックの気分。 (^_^) |
足をかける所が靴の幅もありません。写真では 遠近感がよくわかりませんが、ほぼ垂直の崖で 真下を向いて撮った写真です。 |
山頂は雲の上でいい天気ですが、これから雲の 中へ突入していきます。(笑) |
登る時はあまり気にしなかったですが、帰りは 時間にも余裕があるせいか、結構景色も堪能 してました。(^_^) |
標高2800mくらいの高所はさすがに紅葉の 進み具合も早い。みなさんよりも一足お先に 紅葉を堪能しちゃいました。(笑) |
こんな所もあるので転倒注意。 下りは私得意の後ろ歩きで一気に降りてきます。 急坂は後ろ向きに歩いた方が足への負担が少な くてとっても楽なのですが、なんで誰もやらないの かしら・・・(・_・?)ハテ 先の富士山も、この剱岳登山も、降りる時は7〜8割 くらいず〜っと後ろ向きに歩いて降りてます。 足への負担が少ないから結構ハイペースで降りて 来られます。下りは他の登山者ごぼう抜き。(笑) |
標高1200mくらいだったかな、野草にはあまり 興味がなく、何の花だとか何の木だとか全然 わからないのですが、とりあえずキレイだったので 撮ってみました。 |
この杉の木、いつ見ても迫力あります。大きな口 を開けて獲物を待っているよう。 |
中は大人が何人も入れるくらい大きな空洞。 |
上の写真の木の裏側。 | 標高1000m地点まで降りてきました。あと一息。 この登山道で休憩用のベンチがあるのってここ だけです。 |
無事に登山口まで降りてきました。(^。^;)フウ | 15時30分 登山口到着。山頂から4時間03分。 休憩も含めて往復10時間40分でした。 |
登山口にある石碑 |
早月尾根登山口での定番撮影スポット 「試練と憧れ」の石碑前で記念撮影。 |
登山口 | 04:50 | 山頂 | 11:30 | |
早月小屋 | 07:50 | 早月小屋 | 13:00 | |
山頂 | 10:20 | 登山口 | 15:30 | |
合計タイム 5時間30分 | 合計タイム 4時間 |
今回の感想 今回で剱岳登山4回目、いずれも早月尾根ルート日帰りですが、何回も登っているだけあって、 だいぶ知恵が付きました。(笑) まず服装、以前は綿のTシャツでした。すぐに汗ダクになり、 シャツも乾かず肌に張り付いてとっても不快でしたが、今回は化学繊維のメッシュ生地のシャツ にしたおかげで、とっても快適でした。ズボンは相変わらず仕事用の作業ズボンでしたが、 これも伸縮性に富んだ生地で、吸汗性・速乾性に優れた生地のジャージみたいなモノの方が だいぶ快適かと思われます。 9月に登るのは3回目ですが、今回は山頂の気温が高めで温かく、(12〜13度くらい?) また、山頂以外ではほとんどまったくと言っていいほど休憩していないので、往復ともに Tシャツ一枚で全然寒い思いをすることなく過ごせたのがラッキーでした。防寒着持って 行ってたけどまったく使わんかった。(笑) これまでと一番違いがあったのは、登り始めの頃のペース、これまでは少しでも早く往復 しようと登山開始から全力で登っていましたが、早月小屋に着くまでに必ずバテバテに なっていて、それより先は死にそうな思いで登っていました。今回は出だしからスローペース、 おかげで汗をかく量も少なく、そのため水を飲む量も少なく、これまでは往復で2.5リットルの 水を飲んでいましたが、今回は大幅減の1.5リットルしか飲みませんでした。 さらに、最初に体力を使い切らずに温存していたおかげで、早月小屋以降の後半になっても 全然バテることがなく、山頂までかなり余裕を持って登ることができました。 結果的にはタイムも短縮できたので、登山は登り始めのスローペースが肝心だと言うことが 今になってようやくわかりました。(今頃かいっ!!) 水分補給時だけでなく、時折塩分の濃い食べ物(サラミ)を食べていたのも、体力温存に 大きな効果があったと思われます。サラミだけでなく、時間に関係なく、適当な間隔で、 栄養補給ゼリーを食べたり、おにぎりを食べたりしていました。食欲がなくてもキッチリ 栄養補給することが、楽に登るためには大変重要ですね。(^_^) さてさて、次に登るのは2011年でしょうか・・・いつまで日帰りできるかな。 これまでの早月尾根山行記録↓ 2003年09月15日 2005年09月18日 2007年10月13日 2009年10月11日 2010年10月17日 |