17. ブルーム
(Broome)

大集合

 ギブリバーロードを走り終えたところでコージ君と別れて、再び一人で走っていた。

次の町はブルーム。ダーウィンから2000キロほど走ってきたか、ここは結構大きな町でダーウィン

以来久々にバイク屋のある町。タイヤ、チェーン、スプロケット、エンジンオイルなど、消耗品は

ここでチェックだ。

ブルーム手前のロードハウスで休憩していると、ダーウィンで一緒だったもう一人のコージ君とばったり。

(ちなみにこの日記には最終的には3人のコージ君が登場する。)

彼もブルームでのんびりするつもりらしいのでそこから一緒にブルームまで走る。



シドニーを出発して以来、ケアンズ、エアーズロック、ダーウィンと要所要所では1週間ほどの滞在を

してきた。バイクで走ると結構体力も消耗する、ダーウィンからはブキャナンハイウエイ、ギブリバー

ロードと過酷な道を走ってきたのもあるし、ここブルームでものんびりしようかと。

町の入口に観光案内所がある。AUSでは全国共通の看板があって観光案内所は探しやすい。

そこには落書き帳のようなものがあったが、見てみると知った名前がいくつか・・・

「おっ これはまだ最近の書き込みやぞ、まだいるかも。」

まずはキャラバンパークにテントを張って、荷物を下ろして軽装になり、町を散策しに出かけた。

すると早速別のキャラバンパークで例の3人組(NOBU、MAKO、ヒロ)とご対面!!


「おおっ やっぱりおると思ったわ、ギブリバーロードで俺らのほんの2時間前を走ってるって情報を

 得てたら、ここらでのんびりしていてくれれば会うやろうなぁって思ってた。」



自分の泊まっているキャラバンパークの方がいい感じだったので「おいでよ〜」って言うと3人組は

テントを畳んで引っ越し。(笑)

ブルームはインド洋に面している町、ケーブルビーチというとってもきれいなビーチがあって僕が

泊まっているキャラバンパークもそのままズバリ 「ケーブルビーチキャラバンパーク」

水平線に沈む夕日が毎日とってもきれいに見えるのです。 うーん ロマンティック。

先の観光案内所には僕も書き込みをしてきたのだが、それを見たのか たまたまか、その後数日で

このキャラバンパークには日本人のバイク乗りばかり10人も揃った。

こんなの初めて。 偶然にしちゃぁよくそろったなぁ・・・

ケーブルビーチキャラバンパークで。
ここで初登場の人もいるけど、
とりあえず名前を紹介(AUSでの呼び名で)


一番左から 
MAKOさん、
ホンダに乗ってるホンダくん、
板さん、
コージ君(ギブリバーロードを一緒に走った)
キョーコちゃん、
コージ君
(アメリカンスタイルのバイクに乗ってる)
ROOKIE
ヒロ (御曹子?)
トモちゃん
NOBUさん


みんなの個性が出ていておもしろい。(^^)



ザル登場

ライダー達で毎日ビーチで遊んでいたんだが、ある日一人でビーチにたたずむ日本人らしき

女の子を発見。コージ君が早速ナンパしに行った。(笑)

彼女もまたワーキングホリデーで来ていて、英語学校での授業を終え、バスでオーストラリア一周すべく

ラウンド中だとか。そのままキャラバンパークまで連れて来て、ライダー達と一緒に過ごすようになった。

みんなキサクなやつらばかりなのでとっても楽しそう。それまでは毎朝カモメの鳴き声で起こされて

いたが、ザルが加わって以降は彼女のけたたましい笑い声で毎朝目覚めることに。(笑)

そしてそのままライダーの旅に加わり、彼女の人生は大きく変わっていく・・・

ここでMAKOさんがつけたあだ名 「テノリザルミ」から、その後はずっと

「ザル」と呼ばれるようになる。(笑)

ちなみに3人組を中心に猿まねが流行っていて、みんなサル名を持っていた。

  MAKO : ルーササルオ

  NOBU : パンジーチンペイ

  ヒ ロ  : ウータンオラキチ

  ROOKIE : サルーキー  などなど

あぁ 俺らってアホや〜!! 



とっても楽しい毎日

もともとは一人旅、シドニーを出発した頃は不安のほうが大きいくらいだったけど、ケアンズ、エアーズ

ロック、ダーウィンと進んでいくにつれて仲間が出来て、自分にもだんだんと自信がついてくる。みんな

思うだろうが、短期間でもすごい成長ぶりって感じ。

オーストラリアはとっても広い国だが、人間の存在を感じることができるのはほんの一部分、長距離の

移動で走る道路もホントに数えるほどしかない、だから日本では考えられないくらい、何千キロも

離れたところでばったりバイク仲間と会うってことが珍しくなくなってきた。

毎日カモメに起こされ、朝はキャラバンパークで売っているミートパイをみんなで食べ、日中はひたすら

ビーチで遊んで、夜はまたみんなで町へお買い物、ビール飲んで、いろんなごちそうを作って・・・

なんて楽しい毎日だろう。



上の写真の板さんってのは、日本で板前さんだったのでそう呼ばれていた。

まずはみんなにビーフストロガノフを作ってくれた。さっすが板さん。

彼が今度は魚料理を披露してくれるということでみんなで買い物に行ったんだけど、魚屋で

「今日はまだ船が帰ってきてないからもうちょっと待ってくれ」と。

船を港で待っていたらしばらくして漁船がやってきた。

魚屋に行かずにその場で漁師さんから魚を買う、まさに産地直送・新鮮そのもの。

早速持って帰って板さんがウデをふるってくれた。 あぁ幸せ。



ビーチでは3人乗りのカタマランのヨットも貸し出ししていた、「あれって自分で動かせるかなぁ・・・」

なんてみんなで思っているところでキョーコちゃんが

「私 ヨット部だったの、みんなに乗り方教えてあげるから一緒に乗ろうよ、すぐに覚えるよ」って。

上の10人のライダーの他にもバスでラウンドしているキョースケさん、あとコージ君がビーチでナンパ

してきたザルも加わって総勢12名。

4双のヨットを借りて3人ずつ乗り、最初はキョーコちゃんの指導の元で練習、あっという間に操縦を

覚えたみんなは自在にあやつり海賊ごっこ。(笑)

よその船に近づき、ザル以外の乗員を海にたたき落として船ごと奪う・・・

NOBU、MAKO、ヒロの極悪3人組。 (笑)  彼ら曰く

「俺たち丁寧な海賊だから『オカイゾク』だよ」 だそうな。しかし丁寧な海賊ってどんなんや? 

頭にはバンダナ巻いて、ほんとの海賊みたい。(笑)

ヨットを走らせているとイルカが後ろからついてくる、イルカってかわいいなぁ。

海のトリトンの気分。(^^)

埋められたホンダ君 ケーブルビーチで過ごす毎日、
みんなすっごく焼けてるでしょ〜

ビーチででアミダクジをしました。
ハズレを引いたホンダ君が埋められることに。
ここは干満の差が激しく、すぐに潮が満ちてきて
ホンダ君危うし!! 助けてあげるかと思いきや
顔まで波が押し寄せているホンダ君に
シュノーケルをくわえさせて
みんな  : 「じゃっ がんばれよっ」 
ホンダ君 : 「そりゃないよ〜 (ToT)ダー」

もちろん彼は無事救出されました。(笑)




みんなでカニポーズ (^_^)V
ビーチに小さいカニがいて、巣を作っているのか
掘った砂を小さいダンゴにしていっぱい並べて
あったのでそれをマネしてみんなでダンゴ作り。

「これ知らない人がみたら 
 『でっかいカニがおるんやなぁ』
なんて思ったりして・・・」


日付は10/21ってなっているけど、ここブルームは
すっごく暑いところでものすごい日差し。
泳がないとやってられんってくらい。(笑)



ブルームでは泳いでばかりでなく、夜は町のテニスコートを借りてみんなでテニス。

みんなあんまり経験がないのだが、思いのほか上手にやっている。

点を取るたびにタコおどりを始めるROOKIE。 (笑)

汗をかいた後はキャラバンパークに戻ってビールを飲む、うまいんだなこれが。(^^)

オーストラリアはビールの種類が多く、また各州ごとに違った銘柄が楽しめる。

しかも375ml缶が一本¥100くらい。 こりゃぁ飲むしかないでしょう。 (笑)



ブルームではとっても楽しかったので8泊もしてしまいました。

エンジンオイル、タイヤ、チェーン、スプロケットを新品に交換してさらに西へ向かって行くROOKIE。 

ようやく全行程の半分くらい来たかなぁ・・・ まだまだ旅は続きます。


ツーリング写真館もどうぞご覧ください

home      back        next        index