15. ダーウィン 〜 カナナラ  2
(Darwin 〜 Kununurra)


チャリダー

前編の最後に書いてあったスーパーマーケット、ここでチャリダーの「コーキくん」に会った。

彼と以前にも会ったことがあり、ダーウィンを僕よりも先に出ていたが、ここで追いついた。

チャリダーを見ていつも思うけど、バイクで走っても居眠りしてしまいそうな果てしなく続く道、

そこを自転車で走ろうなんて・・・ ほんとに見上げた根性である。

一緒に買い物をした後 コーキ君に


「ギブリバーをチャリで走ったら記録に残るで〜 チャリでギブリバーを完走したやつ
 おらんやろうしなぁ。」



ギブリバーロードと言うのは国道1号線とは違うルートで700kmすべて未舗装。まともな

補給箇所はちょうど中間地点に1つだけ。もちろん自転車でそんな道を走るのは無謀というか

普通に考えたら無理。まぁ冗談半分くらいのつもりでコーキ君には話していた。(笑)

もちろんコーキ君は 「さすがにそれは・・・」 と遠慮していた。



またまた再会

このスーパーマーケットを出てバイクのところへ行ったらタンクにメモが貼ってあった。

見たら、「MAKO、NOBU、ヒロ」の3人組。

前回会ったのは2000kmほど離れたスチュアートハイウェイ、しかもお互い逆方向に走って

いて100km/h 以上のスピードですれ違っただけだった。広い国だが人間がいるところは

ごく限られた地域、初めは「なんて偶然なんだ!!」って思っていたけどこれが何回も

続くようになる。

「キャラバンパークに泊まっているから遊びに来てね」とのメモ。

僕のバイクも一目で「ROOKIEのバイク」ってわかるような特徴があったんですぐにわかったらしい。

夕方、晩ご飯を食べた後、先日から一緒に走っているコージ君(コーキ君ではない)と

一緒に3人組の泊まっているキャラバンパークを探す。

地図で見るとこのカナナラの町には5つのキャラバンパークがある。

自分達以外のところを一つずつあたっていったらなんとも運がないのか最後の4つ目で

やっと彼らを発見した。  (笑)

お互いの今までのこと、これからの予定などを話してまた自分のキャラバンパークに戻った。

その後コージ君とは人生論などお互いの熱い思いを酒も交えながらいろいろ話した。

これも道カナナラを流れている川。
幅が約3メートルほどの道になっている。
これなら増水しても橋が流されるって心配は
ないもんね。


水深30センチくらいやったか、コケでヌルヌルして
いてバイクで走るのはちょっと怖かったけど、
好奇心旺盛のROOKIE、1往復してきました。


この後近くで水遊び、楽しかったなぁ。






110km寄り道

カナナラから約110km走ったところに「ウィンダム」と言う町がある。

カナナラよりもさらに小さい町で人口何百人ってくらいか。 ここは国道1号線からはそれているけど、

ライダー情報によると見ておいたほうがいいとか言う話を聞いたので行ってみることに。

110kmならカナナラをベースキャンプにして日帰りで行ける。

ここは海に面している町、少し高台に上ったらインド洋がキレイに見渡せた。

海が干上がったのか広大な面積にわたって地面がひび割れしているところが見えたので

そこも行って写真を撮る。誰もこんなとこ来ないやろうなぁ・・・なんて思うほど寂しい町だった。

ドラム缶の上に立つ
ウィンダムの町はずれにある海岸。


海岸線はずーっと向こうだが、昔はここも
海だったような感じ。


見渡す限り何にもない真っ平らなところで
バイクで走り回っていた。






町の中心地の広場で休憩していると、アボリジニの若者達が寄ってきて

「Are you Japanese ? 」 と話しかけてくる。

そうだよって答えると今度は「ブルースリーを知っているか?」

彼らはブルースリーは日本人だと思っているようだ。 続けて

「カラテはできるのか?」 とも聞かれたので

「あぁできるよ」 (ほんとは知らない) と答えて友達に教えてもらったカラテの型を

ちょっとマネして「ハァーッ アチャーッッ」 とやったみただけで

「おぉ すげぇ〜 カラテできるやつがいるぞっ」

ってなかんじで人が集まってきてワイワイと盛り上がっている。

みんなの熱いまなざしを後にバイクにまたがり、またカナナラへ帰っていった。

ウィンダムで
でっかいワニ(コンクリート製)が置いてあった。
ここがウィンダムの町の中心にある公園。


この写真を見て、今同じポーズをとろうとした
けどできなかった。・・・(ToT)ダー
あの頃は若かったなぁ。 (笑)


ここでアボリジニの若者が集まってきたのです。




一人旅だと走行中は気楽でいいけど、なんといっても夜は寂しい。 月を眺めながら

「ここで見える月は日本でも見えているはず、みんな今頃何してるやろうなぁ。

 同じ月を見てるやつもおるかなぁ」
 などとセンチな気分になってしまう。

キャンプでの食事も一人だとついつい手抜きになってしまいがち。

でもブキャナンハイウェイの後半からはコージ君と一緒だ。 どこまで一緒に走るかはわからないが。

昨日に引き続き今日もコージ君と一緒にスーパーマーケットに買い物に出かけた。

「今日もステーキ食うかぁ」

前にも書いたけどバイクで走るのってかなり疲れるんよね。だからご飯もモリモリ食べるのです。

うまそ〜
ウィンダムから帰ってきてまたカナナラに泊まった。
昨日に続いて今日もステーキ。

顔くらいの大きさなんよ、しかもとーっても
分厚いのだ。

$2.66だと日本円で¥220くらいかな。
脂身があまりないのがオージービーフの特徴。







ボアブの木
カナナラで僕らが泊まっていたキャラバンパーク。
これは「ボアブ」と言う樹。

テグジュペリの「星の王子様」に出てくる
「バオバブの樹」と言うのはこれが元らしい。

小さいけど僕が写っているでしょ。
実はカンガルーの赤ちゃんを抱えているのです。
(とってもかわいいのだ)

この樹のすぐ横にテントを張って泊まっていました。




カナナラでの楽しいひとときは過ぎ、いよいよ次の難関ギブリバーロードへと入っていくのである。


ツーリング写真館もどうぞご覧ください

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