14. ダーウィン 〜 カナナラ 1
(Darwin 〜 Kununurra)

仲間の足跡

ダーウィンから次の街へ向かうのには、キャサリンまで350qほど来た道をまた戻っていく。

上の地図で言うところのダーウィン近辺の三角の下側の頂点のところ。

上図の紫色の点のルートが国道1号線である。

そこからほとんどのツーリスト達は国道1号線を西へ走って行くのだが、そこはグラベルロード大好きの

ROOKIE、ブキャナンハイウェイと言う約450km程の別ルートを通ることにした。

今でもそうだが、みんなと違うことを好んでやりたがる傾向があるもんで・・・(笑)

国道1号線をそれてからぐっと車の数が減った。減ったと言うよりも皆無というべきか。

450qのルートの中、ちょうど真ん中のあたりに一つだけカルカリンジという町がある。

今朝の出発はキャサリンでそこまで350qほど走ったか、次の町まで行くとなるとさらに200q

あるので少し早いがカルカリンジで泊まることにした。

ダーウィンやキャサリンにいた頃と違って、この町のキャラバンパークには他に旅人はいない。

それだけマイナーなルートであるということか。

ここのキャラバンパークで宿泊者が記帳するノートを見ていたら、なんとびっくり9日前に

ナンチャンが泊まっているではないか!! ナンチャンとはあのすさまじいケープヨーク行を

一緒に行った仲間。 (ケープヨーク1〜4 参照)

彼もこのルートを通ったのか〜 無事に抜けただろうか、今頃はどこを走っているのだろうか・・・

なんて思いが頭を駆けめぐる。

人里離れた奥地のせいか、牛乳を1リットル買ったら$4もした、高いなぁ。(都会の倍以上)


なんにもない大平原の中にポツンと
あらわれるロードハウス。
このロードハウス一つでここの町の
すべての店をまかなっているかのよう。
左の端に映っているガソリンの給油機も
雨ざらしで。
ちなみにAUSでは給油はどこでも
セルフサービスである。

青い空に白い雲、母を訪ねて三千里の
オープニングの画面を思い出す。




金色の野原

ブキャナンハイウェイもここ カルカリンジから先、国道1号線にぶつかるまでの残り200qは

グラベルロードである。ただケープヨークなんかと違って非常にコンディションのいい未舗装路。

時速100qで走れそうなほど。

ここブキャナンハイウェイの後半は、AUSを一周してきたなかでもとっても気楽に気持ち良く

走ることができた道だったかも。見渡す限りの地平線、そしてどこまでも真っ直ぐに延びている道。

道路の両側には金色の野原・・・

なんにもないところで思わずバイクを止めた。写真を撮ろう。

どこまでも行こう どこまでもまっすぐ続く道。
俺は一体どこまで行くのだろう・・・
この先には何があるのだろう・・・
なんて思ってしまうよ。

もう一度走りたい、と強く思う。
自分以外の存在がまったく感じられない
オーストラリアの大平原。
いつかまた行ってやるぜっ!!



ブキャナンハイウェイの終わりまであと50qというところで、前方遙か彼方にバイクらしき影が

見えた。とてもゆっくり走っていたのであっという間に追いついて見てみたら、これまた前に

会ったことがあるセンチメンタルコージ君。(アリススプリングス〜ダーウィン 参照)

彼のバイクは荷物を載せるキャリアが折れていて、荷物が落ちそうなのでゆっくり走っていたらしい。

ここからしばらくは2人で走行することになる。



時差3時間

コージ君と一緒になってまもなく国道1号線に合流。ホールズクリークと言う町に出た。

今日は午前中だけで400qも走っていたし、コージ君のキャリアも修理しないといけなかった

のでまだまだ明るいがこの町で今日は泊まることに早々と決定。

まずは冷たい飲み物をと食料品店に入った。ホールズクリークはアボリジニの町で

店内も周りもみーんな真っ黒なアボリジニ。一周している間にアボリジニは何度も見たけど、

町にアボリジニのほうが多いってのは初めて。

ここで時計を見てふと思った「えっ まだ1時??」 

国道1号線を走っていれば、ノーザンテリトリーとウエスタンオーストラリアの州境で検疫所がある。

ウエスタンオーストラリアには他の州からの農作物の持ち込みは厳しく制限されている。

ミカン一つ持っていても没収されるさしい。ただ僕は1号線ではなく、ほとんど誰も通らないような

道で州境を越えたので、ウエスタンオーストラリア州に入っていたことに気が付かなかった。

オーストラリアには時差があって、この州境では時差3時間。時計を戻すのでなんか特した気分。



コージ君と会ってすぐに
オーストラリア原住民である
アボリジニの昔の住居跡があった。
多分100年くらい前のものではないだろうか。
こんなところに住んでいたんだなぁ・・・



ここでコージ君のキャリアを修理するために鉄工所を2人で探してまわる。

最初に行ったところはいろいろ聞いてみたら修理費なんと$50!! そんなに払えないよ〜

2件目に行ったところは「今日はもう仕事やめやから明日来てくれ。」

もうやめってまだ2時半やで〜 と思ったけど、気が乗らない時はそれで仕事やめってのが

オージー流なので仕方がない。

いろいろまわって4件目でやっと安くてしっかりしてくれそうないい鉄工所を発見。

人口何百ほどしかおらんような小さい町なのによくこんなにいろいろあるもんだ。

鉄工所でキャリアを溶接してもらっているところ。
このオージーの兄ちゃんはとっても親切で

頼んでいないことでもあれこれと気を利かせて
いっぱい補強してくれた。
自分のキャリアも補強してもらって
2人で$30。
荷物満載して未舗装路を走るためには
そうとう頑丈にしておく必要がある。




キャンプでも食事は豪勢に

コージ君とは向かう方向がずっと同じなのでこの後しばらく一緒に走ることに。

上の地図で言うところの青いラインと丸いテンテンがだぶっているところの下端がホールズクリーク。

上端がカナナラ。

ホールズクリーク〜カナナラまでは370q。そしてカナナラからブルームへはまたギブリバーロードと

言う700qの未舗装路がある。ギブリバーロードも制覇するために国道1号線を逆向きに北上。

ギブリバーロードに入る前にバイクの点検と、またカナナラから100qほど離れたところに

ウィンダムと言う町があってそこも寄り道にはなるがちょっと抑えておきたい町なので

カナナラで2泊することに。

このカナナラ、結構大きい町でスーパーマーケットもあった。

久しぶりの生鮮食料が食べられる。コージ君と2人で買い物にいって大きなステーキとソーセージの

パックを買ってきた。(^-^)/

ステーキとソーセージ 結構ボリュームあるでしょ。
もちろん一つが一人分。
これ一パックいくらだと思いますか?
$1.96 日本円だと¥160くらいかなぁ。
安いっ!!

さてさてこれから料理が楽しみだ。
ちょこっとガイドに載っているのと同じ写真
ですが。
上の肉とソーセージを料理して、
今日の夕食は
こんな感じ。ちゃんと塩こしょうも
持ってるよ。

コッヘルでお米を炊くのはまかせなさいっ!!
 (笑)


バイクに乗ってるだけでもとても体力を使うので
毎日ご飯はモリモリ食べてました。


「ダーウィン〜ブルーム前編」はここまで。 まだまだ波瀾万丈は続くよっ お楽しみに。 

用 語 解 説
グラベルロード
(gravel road)
未舗装路のこと、それにたいして舗装路のことはシールドロード
(shield road)と言う。(AUSに限る)
時 差 オーストラリアは広いので標準時が3つもある。
それに加えて夏にはサマータイムを実施する州もあるので
州をまたいで旅行している者にとっては結構ややこしいかも。

ツーリング写真館もどうぞご覧ください

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