アジアにもっとも近い町
ダーウィンはノーザンテリトリーの州都。他はニューサウスウェールズ州、ビクトリア州のように○○州と
呼ぶのに比べてノーザンテリトリーは日本の3倍くらいの面積があるが人口はたったの15万人。
そのため独立した州とはならずにテリトリー(準州)という扱いになる。
この町は海のすぐ向こうがインドネシアというのもあって、オーストラリアの中ではもっともアジア人の
割合が多い。以前分離か独立かで大紛争が起きたチモール人、インドネシアと隣接した
パプアニューギニア人、世界中どこにでも街を作る中国人、オーストラリアの先住民であるアボリジニ
それに加えて移住してきた白人と人種のるつぼという感じか。
前回の大きな町アリススプリングスから直線距離で約1700q、実際はあちこちまわってきたんで
2100qほど走ってきたか、この町でもバイクの整備や体の休養など少しゆっくりすることにした。
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いつもはキャラバンパーク(キャンプ場)で
寝泊まりしているのだが、キャラバンパークが
街から遠かったのと、
ここは大きな街で
安いバックパッカーズもあったので
そこで
宿をとる。エアコン完備でとっても快適でした。
左から2番目が私。
やっぱり今と比べるとまだ若々しいねぇ。(笑)
写真の人たちとは今でも交流があります。 |
ダーウィンは州都であり、また観光名所の拠点にもなっているのでツーリングライダー達でも
ここで連泊していく者も多い。荷物を宿に預けたまま軽い装備で1泊とかあるいは日帰りとかで
郊外の観光名所へ出かけていく。
上の写真で私以外の3名は全員キャサリン渓谷(アリススプリングス〜ダーウィン参照)
で知り合ったライダー達。
何度も話しているようにオーストラリアは広大な国の割には人口が極端にすくなく、道路も
いたって単純でほんとに一本道ばかりなので、上のように以前会った旅人と1000q以上離れたところで
ばったり会うってのはよくあること。
こうして旅を続けているうちに、同時期に旅しているほとんどの者の話を聞くようになる。
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戦争博物館。
第二次世界大戦中、ダーウィンの街は日本軍
から62回もの爆撃を受けて壊滅した。
この戦争博物館は日本人であるということが
とっても辛く感じた場所である。
その後復興へ向けての努力で活気づいて
きたが度重なるサイクロン(台風)でまたもや
壊滅状態に
現在のダーウィンは熱帯地方の色もあまりなく、
目新しい建物が目立つのもそのため。 |
アボリジニ
アボリジニとは直訳すれば「先住民」と言う意味である。
オーストラリアはもともとアボリジニが住んでいたところ。
約200年くらい前にイギリス人の探検家が発見し、どんどん移住をしてきて今ではすっかり白人社会に
なっている。私が子供のころは「白豪主義」と言って白人の移民しか受け入れないというほど、
人種差別もある国だった。いまではそんなこともなく、いろんな人種が住んでいるが、発達した文明の
恩恵にあずかっているのはもっぱら白人が中心で、アボリジニ達は今もなお原始のころの生活を
続けていたりする。僕がオーストラリアにいた1993年、「オーストラリア大陸はもともとアボリジニのもの、
白人は後からやってきて占領している」と言うことを主張して裁判が行われていた。
それはもう国中の誰もが知るほど大きな事件として扱われていた。
実際はアボリジニは優遇措置として学費無料、医療機関も無料などとなっているが、
まだまだ白人との格差は大きい。オーストラリアにとって、先住民と移住民との関係は今後の
大きな課題である。
アボリジニの書いた壁画。
何千年も前にかかれたものらしい。
太古の昔からオーストラリアの厳しい自然に
耐えて生活している、独特の文化を持つアボリジニ。
異文化に侵されずにその文化を守って
ほしいものである。
リッチフィールドナショナルパーク
ダーウィン近郊ではなんと言ってもカカドゥナショナルパークが有名だが、それに隣接して
リッチフィールドナショナルパークというのがある。ここは小さいので日本人にはあまり知られていないが、
地元の人達の間ではカカドゥナショナルパークに勝るとも劣らない観光名所。
オーストラリアは火山がなく、それ以前に山らしい山も東側に大分水嶺山脈
(グレートディバイディング レンジ)だけなので温泉が非常に少ない。その数少ない温泉の
一つがこのリッチフィールドナショナルパークにあるのだ。
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リッチフィールドナショナルパークの入口。
つま先だけでぶらさがっている。
早くシャッター押して〜 (笑) |
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ナショナルパーク内にある温泉。
オーストラリアでは湯船にお湯をはって入浴
すると言う習慣はなく、シャワーのみが普通
なのでこのようにどっぷりと体がお湯に
浸かれるというのはほんとに久しぶり。
前にも書いたが、温泉は水着を着て
入るのが普通。 |
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世界的に有名なのはカカドゥナショナルパーク
の方だが、このリッチフィールドナショナルパーク
もいろいろと見所がある。
ダーウィン近辺を旅行する方で時間に余裕が
あれば是非おすすめ。
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大とかげ。
むこうでは「ゴアナ」と呼ばれていた。
公園内には野生の動物がいっぱいいて、
まるでサファリパークのよう。
体長約1メートル。
とても動きが鈍く、のっそのっそと歩いて行く。 |
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