2012/08/29 槍ヶ岳〜西穂高岳 縦走 その1
もともと登山を始めたのはダイエットがきっかけで、2003年の初登山がいきなり剱岳と今思えばかなり 無謀なスタートだったのですが、途中ムチャクチャしんどい割には山頂に到達して無事に下山できた時の 感覚がとっても気持ち良くて、それから少しずつ登山に興味を持つようになってきました。 その後、剱岳を早月尾根ばかり5回(1回は早月小屋まで)、富士山3回、白山、槍ヶ岳と調子に 乗って高い山ばっかり登って・・・(笑) 登山の様子をホームページにアップしていると、最近の登山ブームを反映してか、とても多くの方が ウチのページを見に来られるようです。そのウチの1人、栃木県在住のFZ−TAKAさんとつながり ができ、TAKAさんのブログを見ていると、「大キレット」って言うところで25年前に大ケガした話が・・・ で、その時は槍ヶ岳山頂を目前にして、ケガのため無念の下山となったのですが、25年前のリベンジと 言うことで先週ついに大キレットと槍ヶ岳登頂を果たされたのでした。そんなに大ケガしてでも リベンジ果たしにまた行きたくなるなんてさぞかし楽しいところだろう・・・なんて思うようになり、 「自分も行きたい」思いがメラメラと湧いてきて・・・(笑) 私はこれまで全部日帰り登山で宿泊を伴う山歩きをしたことがありません。さらに、北アルプスの 縦走は、ネットやガイドブックでいろいろ調べてみると、一般登山者が通るルートとしては日本 最難関のようです。「大キレット」や「ジャンダルム」で検索して画像を見てると 「すげ〜 こんなとこ行くのんっ!?」って言うくらいすごいルートみたい。 そこで縦走の教えを請うために、まだ顔も知らないFZ−TAKAさんに力を貸していただいたの ですが、メールにて膨大な量の文章を送っていただき、ありがたすぎて恐縮しまくり・・・_(^^;)ツ アハハ 直接お話をお伺いしたいのと、メールでのご教授のご挨拶も兼ねて栃木まで行って来ました。 (こちら参照) TAKAさんとお揃いのシャツと帽子を買い(笑)、縦走の注意事項も教えていただき、これで 準備万端。あとは天候に恵まれるのを祈るだけ。 さぁ、出発だ、行くぞ〜 ウォォォォ〜!! |
左地図の赤丸が槍ヶ岳〜穂高岳のあたり。 岐阜県と長野県の県境です。 私が子供の頃は、飛騨山脈って習ったんですが、 今は北アルプスって言うことが多いみたい。 |
今回歩いたルート 赤 : 8月26日(日) 黄 : 8月27日(月) 青 : 8月28日(火) 赤丸が宿泊地です。 2日目は南岳小屋から穂高岳 山荘までの予定でしたが、 あまりにも早く着いたので、 前穂高岳まで足を伸ばして きました。ぴーす V(^0^) |
ワタクシ親子で空手を習っていまして、9月に親子して大会に出場予定です。登山は26日(日)の 早朝スタートを予定してたので、ホントは土曜日の夜のうちに登山口である新穂高温泉に到着 して、車の中でゆっくりと睡眠を取ってからスタートしたかったのですが、、25日(土)の夜の空手の 稽古はどうしても出たくて、稽古が終わって帰宅してシャワー浴びてから自宅を出発したら、 新穂高温泉に着いたのが午前1時。\(~o~)/ふあぁぁ しかもっ!! 土曜日の稽古は試合を想定したガチの組み手稽古だったもんで、左ヒザと 右内股を蹴られてアザができるくらいの打撲傷・・・~(>_<。)シ~ 何にもしなくても痛い、右足が痛くてしゃがむことができない・・・エライスタートになりました。(笑) 午前3時起床、3時20分に車を出て、まだ真っ暗の中を歩き始めました。 |
槍ヶ岳・奥穂高岳に新穂高温泉から初めて登る人にご案内。新穂高温泉からずっと車も通れる林道を 歩くのですが、上図の赤丸地点から右にショートカットできる道があります。林道行くよりもだいぶ早い ので、オススメ。 |
登山道近道って書かれた看板が立っているので、夜でも見つけられるかな。 |
白出沢出会まで来た。去年はこんなのなかった けど、夏山シーズンだけのサービスかな。 |
白出沢の位置。新穂高温泉からここまでは車が 通行できる林道を歩く。 4:50 |
さっきの休憩所とトイレの写真のところを右に行けば奥穂高岳、まっすぐ行って沢に下り、この橋を 渡って行けば槍ヶ岳方面。 昨日の空手で痛めた足がホント痛い・・・(ToT)ダー |
ちょっと明るくなってきました。向こうの方に見える稜線が、明日以降に歩くところ。遠いなぁ・・・。 |
槍平に到着。ここは槍平小屋とテント場がある。 |
槍平の位置。 6:55 |
山の稜線から太陽が見えてきました。 これまでは陰で涼しかったけど、一気に暑くなりそう。(^。^;)フウ |
千丈分岐にて。上から下までザックも含めて とってもカラフルな山ガール3人組がいたので、 写真を撮らせてもらいました。(^_^) |
千丈分岐 8:30 |
千丈分岐からちょっと登ったところで今来た道を振り返ってみた。すっごいいい眺めでしょ〜 緑鮮やか。 |
真っ青な空に真っ白な飛行機雲 |
日本最高所の峠の飛騨乗越 標高3020m ここまで来れば、槍ヶ岳は目前。 |
飛騨乗越 10:00 今日止まる泊まるのはこの図の一番下の赤丸 地点の南岳小屋だが、槍ヶ岳登頂のため、一旦 北へ向かう。 |
槍ヶ岳山荘のキャンプ地から南方向を向いて。 まずは北に向かって槍ヶ岳に登った後、 折り返して向こうに見える稜線を歩いて行く。 去年槍ヶ岳に登った時は、 「あんなとこ歩いてる人おるんや」 なんて思ってたけど、いよいよ自分も歩く時がやってきた。 |
今年も来たぜ槍ヶ岳!! 去年は10月に登ってすごい寒かったけど、今回は涼しくて 気持ちいい。(^_^) 新穂高温泉から14.4km、駐車場から登山口まで1kmくらいあるから、 朝から15km以上歩いてる。(^。^;)フウ |
槍ヶ岳の頂上付近はかなり急な岩登り。10人くらい人がいるのわかるかな? ま、足場もしっかり してるんで、ここはそんなに難しくないかと。 |
頂上直前は梯子です。後ろを振り返ったらものすごい高度感。高所恐怖症の人には ちょっとキツそう。 |
山頂は大勢の人で賑わっていました。この槍ヶ岳、登山ルートがたくさんあって、いろんな 方面から登山者がやってきます。 槍ヶ岳山頂 10:50 駐車場を出てから7時間半。コースタイムは10時間なんでまあまあかな。 |
早くシャッター押してくださ〜い。(笑) |
下山開始です。 落石注意。 |
頑張ったご褒美にアイスを買いました。おいし〜 写真は東鎌尾根方向、下に見えるのは殺生ヒュッテかな。 |
ここからは、南岳小屋へと北アルプスの稜線を歩いて行くわけですが、2011年の10月に 槍ヶ岳日帰り登山をした時の記録があります。新穂高温泉から槍ヶ岳のルート詳細については こちら参照。 |
さて、槍ヶ岳を後にして南へと向かいました。 岐阜県側(左)から濃いガスが山肌を すごい勢いで登って来ているんですが、長野県側(右)の気流が「岐阜の野郎、絶対にこっちには 入れさせへんぞ(▼▼)」って頑張ってる感じ。(笑) |
槍ヶ岳から南へ向かって県境の稜線をずっと歩いていきます。 |
大喰(おおばみ)岳 標高3101m 12:25 向こうに見えるのが槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘。 |
8月下旬でもまだ雪が結構残ってる。写真じゃわかりにくいですが、厚さ2メートルくらいあります。 |
途中にはこんなところも。でも後のことを思えばこれくらいは序の口。(笑) |
もうすぐ中岳です。 槍ヶ岳はすごい賑やかやったのに、こっちに来ると全然人がいないのねん。 |
中岳 標高3084m 相変わらず誰もいない・・・。 |
こんな感じのところを向こうの方へとずっと歩いて行きます。 |
中岳を過ぎると少し下り始める のですが、途中で水場が ありました。 上の残雪が溶けて流れてきた モノだと思うのですが、一旦 地中にしみ込んでまた出てきて いるのでとってもキレイ。 山の上での水は貴重で、買うと とっても高いので、ここで水を 汲みました。もちろん飲んだけど 大丈夫でしたよ〜 北アルプス天然水。(^_^) |
南岳山頂 標高3033m 14:10 韓国人の若い女性3人組がいました。「写真撮ってもらえますか?」って頼まれたので 「ハナ・ドゥー・セッ」って言ってシャッター押してあげたらちょっと嬉しそうやった。(^_^) 続いて私も撮ってもらったのでお礼は「カムサハムニダ〜」で。(^_^) |
\(^O^)/ヤッター 南岳小屋が見えてきた〜 今日のお宿です。午前3時からずっと歩きっぱなし なので、早く荷物下ろして休みたいよ。 |
定員80名と小さめの山小屋です、本日の宿泊者50名くらいだったかな。みなさんお疲れ様。 南岳小屋到着 14:20 ROOKIE、ついに山小屋デビュー。(笑) |
部屋と寝床の番号が書かれた券 | こちらは食券 切り離さないでくださいね。 |
この部屋では私が1番乗り。夕方にはこの部屋は全部埋まりました。山小屋って宿泊希望者は全員 受け入れるので、多い時は1枚の布団に3人なんてこともあるそうです。この日は1人1枚ずつ あたりました。(^_^) なぜ満杯でも予約ナシのお客さんを受け入れるかって? 入れてあげないと翌朝冷たくなってるかもしれないからです・・・。 |
南岳小屋の2階。清潔感があってキレイでしたよ。(^_^) |
山小屋では早寝早起きが基本、夕食は5時15分から、消灯は20時30分、朝食は5時半から。 水はとっても貴重なので当然風呂なんてありません。ここは歯磨きする水もありませんでした。 |
1階の手洗い場、水はしずくが垂れる程度にしか出ませんでした。トイレ後の手洗い専用で、 歯磨き禁止って書いてあった。歯磨きできるほどの水も出ないですが。(笑) それ以前に私、歯ブラシは車に置いてきてます。水が貴重な3000m超の世界で贅沢に歯磨き できるなんて始めっから思ってなかったしね。 |
入口入ってすぐの受付と売店。結構いろんなモノが売られていて見ているだけでも楽しいな。(^_^) サロンパスが2枚100円で売られていたので買いました。足がパンパン・・・(+_+) 今度泊まりがけで 歩く時は家からサロンパス持ってこようっと。 |
酒類が豊富で、日本酒、赤・白ワイン・ウイスキー・ビールにチューハイといっぱい。 もちろんジュースもありますよ〜 ちなみに缶ビール1本(350ml)500円でした。 |
チョコもバラ売りしてました。ドーナツ、安くて美味しそうだったなぁ。明日の弁当頼まずに、 このドーナツ買えばよかったかな。_(^^;)ツ アハハ |
3000m超の高所にある山小屋としてはなかなか良心的な価格かと。(^_^) |
小屋の南側にちょっと小高い部分があり、そこに登れば電波が通じるそうなので私も登って みました。auですが、場所によっては通じましたよ〜(^_^) でもインターネットがサクサクって わけには行かないので、メールか電話程度かな。 |
明日歩く予定の山の稜線。難所の大キレットも楽しみだな。(-_☆)キラリ |
夕食で〜す。ご飯てんこ盛り。(笑) こんな山奥でこんな豪華な食事ができるなんて幸せ・・・(#^_^#) テント泊でオール自炊の人達は、全部荷物を背負って登って来ていることを思えば、山小屋泊で 食事付きの登山はちょっと贅沢かしら・・・_(^^;)ツ アハハ 水は有料ですが、食事でのお茶(熱いです)は飲み放題なので、ここでたっぷり水分を取って おきました。今日1日で11時間半も歩きっぱなし。汗もいっぱいかいて、塩分がものすご〜く 欲しかったので味噌汁最高!! ご飯と味噌汁はおかわり自由です。(^_^) 3000mの高所では水は90度くらいで沸騰してそれ以上温度は上がらないので、ご飯はちょっと シンが残ったような感じになりますが、それもご愛敬。 でもちょっぴりウチのご飯が恋しくなりました・・・(笑) |
明日通る予定の大キレット。 難易度・スケール共に日本屈指 のハードなルートやって。 明日が楽しみだなぁ。 o(^o^)o ワクワク |
夕暮れ時 キノコ雲みたい |
夕方までには他のみなさんも到着したようです。部屋は狭いのでザックはみんな廊下に置きます。 |
食事も終えて、のんびり休んでいると小屋の スタッフがやってきて、「ROOKIEさんですか?」 って。何かと思ったら、私よりも4日先にここに 泊まっていたFZ−TAKAさんからの手紙!! w(゜o゜)wワオ!!これはサプライズでした。 とてもとても嬉しかったです。(ToT)ウルルン ありがとうございました。m(._.)m ペコッ |
ルート移動中は他の登山者とはほとんど会わなかったのですが、こうして見ると結構いっぱい。 腰が痛いのと、足は空手で傷めたところだけでなく、太ももも筋肉痛でパンパン。(+_+) 明日も長時間歩かなければならないので、眠るまでの間に一所懸命足をマッサージ。 縦走初日の長い1日が終わりました。(^。^;)フウ (^_^)/~~サヨナラ・・・・オヤスミナサイ・・・ |
8月26日(日) 山行記録 | |
新穂高温泉 | 03:20 |
穂高平小屋 | 04:00 |
白出沢出会 | 04:50 |
滝谷避難小屋 | 06:00 |
槍平小屋 | 06:55 |
千丈分岐 | 08:30 |
飛騨乗越 | 10:00 |
槍ヶ岳山荘 | 10:25 |
槍ヶ岳山頂 | 10:50 |
槍ヶ岳山荘出発 | 11:40 |
大喰岳 | 12:25 |
南岳 | 14:10 |
南岳小屋 | 14:20 |
明日はいよいよ難所の大キレット、天気もよさそうやし、無事に通過できますように・・・。 その2へ続く・・・(下のNEXTをクリック) |