駅 寝
2003/4/12UP

  鉄道旅行で宿泊費を浮かせる方法は、周遊券で夜行列車に乗ると言う手のほかに

駅の待合室で一晩明かすと言う手もある。本来は駅は寝泊まりするところではないので、

そういう利用方法はJR側は認めてはいないと思うが・・・(;^_^A アセアセ

この駅寝(えきね)、上手にするためにはそこそこの経験が必要だ。(笑)

JRの駅にはどんなタイプがあるか。


1.東京駅や大阪駅のような巨大駅で夜中でも灯りも消えず、また人もそれなりには
  見かけるような駅。

2.人口の少ない地方都市の駅だが、夜行列車が深夜に止まるため、夜中でも開いている駅。
  

3.ローカル線の小さな駅で駅員さんのいる駅。


4.地方の無人駅。




 1番目のタイプの巨大駅、これは駅が閉まることがないので一晩中駅にいることが

できるが、他にも人がいっぱいいるので横になってぐっすり眠ると言うことができない。

駅によっては公安官が巡回してきて、切符を持っていない人は追い出されたりする。

利点としては、都会のせいでなんでもあるのでジュースや食べ物を求めやすい。


 2番目のタイプの駅。小さな駅だが深夜に列車が来るため、一晩中開いている。

駅によっては深夜の列車が出てしまった後、初列車までのほんの数時間だけでも

駅を閉めてしまうところもあるが。

このタイプの駅は1番目と同じく深夜でも駅員さんと列車待ちの乗客がいるが、かなり

ローカルな駅が多いので、治安上の心配はあまりない。ここも上と同様横になって

熟睡と言うのは難しい。ただ単に風雨をしのげるところで夜を明かすと言うだけ。


 3番目のタイプの駅。このタイプの駅では基本的に駅寝は不可能。

終列車が行ってしまった後は駅の灯りを消して駅を閉めてしまうので、駅の中に残る

ことができない。


 4番目のタイプの駅。これが駅寝をしようと言う旅行者にとって一番ありがたい駅。

JRになってからと言うもの、ものすごく無人駅が増えた。なかでも最高なのは、以前は駅員

さんがいて立派な駅舎が残っているが今は無人となっている駅。

風雨をしのげる他に駅の建物の中にはいくつもベンチがあって寝袋広げてゆったり

横になって眠れる。おまけにトイレまで付いている。

歩いて行ける範囲にコンビニなんてあればもう文句なし。(笑)

ちなみに私が鉄道旅行をしていた頃はコンビニのない時代でしたが。

無人駅でも最近特に増えたのが、駅舎のない駅。プラットホームに10人分くらいの小さな

ベンチが一つあるだけと言うような駅。

こういうところは人が全然いないのでその点は安心して眠れるが、横になれるスペースが

1人分しかないとか、あるいはホームのベンチに屋根はあるが吹きさらしのため夜は寒いとか。



 旅行先で駅寝をするとき、どの駅で寝るかを決めるのが難しい。

駅寝をするときはたいてい終列車に乗って行くので、一度列車を降りてしまうともう駅を

変えることができないから。時刻表を読み、今までのカンと経験から駅寝できそうな

駅をいくつかしぼっておき、いつでも降りられるように荷物を持って列車のドアの所に

立っていて、列車が駅に着くと同時に駅の品定めをする。(笑)

「ここやっ」っと思った駅なら降りるし、「イマイチやなぁ」ってとこだとまた次の駅を狙う。

列車が終点に着くまでの勝負。(笑)

この駅寝、鉄道旅行の時だけでなく、自転車やバイクでのツーリングの時にもかなり

お世話になった。

冬の北海道の無人駅で初めて寝た時は

「もしかしたらこのまま一生目が覚めへんのんちゃうか・・・」なんてドキドキしながら

寝袋に入った思い出も。(笑)

旅先から自宅に電話するときはいつも

「今日は○○ステーションホテルで泊まるねん」と親に言っていた。

もちろん親の方もそれが駅寝であることは承知していた。(笑)

友人と2人で駅寝したとき、深夜にプラットホームに座り込んでポーカーをしていたら、

貨物列車が通過してトランプが飛散してしまった。

「あー、今ロイヤルストレートフラッシュそろってたのになぁ、貨物列車が吹き飛ばして
 くれてお前ラッキーやなぁ」

なんてうそぶいてみたり。(笑)

今までいくつの駅で駅寝しただろう・・・もう数え切れないや。

初めて駅寝したのは中学3年の時の9月、和歌山駅だった。最後に駅寝したのは

いつだろう・・・もう何年もしていないなぁ。あるいはもうすることもないだろうか。



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