2001/09/30 絶好の作業日和


 ここ、「私はラインマン」のコーナーを作って一番最初にアップした記事、

「宙乗器」の作業風景の写真を撮ることができたのでアップしてみます。

百聞は一見にしかず、さてさてどんなものかなぁ・・・




 これは相間スペーサーと言うものを取り付ける作業。

鉄塔から鉄塔まではだいたい300メートルくらいあるんですが、その間に4カ所ほど取り付ける。

なぜとりつけるかと言いますと・・・

送電線は電柱に乗っている配電線と違って金属の電線がむきだし。

電圧によっても違いますが、今回の66000ボルトだとだいたい線と線の間は3メートル

くらいあいています。普段ならどんなに強風が吹いても電線同士がぶつかるなんて

ことはないのですが、大雪が降ったりするとちょっとやばくなることも。

電線に雪が積もるとかなりの重量になるのですが、それが風や振動で落ちるときに

電線が過大な重量からいっぺんに解放されるためスリートジャンプと呼ばれる

ものすごい跳ね上がり現象がおきます。一度だけナマで見たことがあるんですが、

ほんとに電線が飛び跳ねて踊っているよう。

万が一、他の電線に触れたりしたら瞬時に停電してしまいます。

そういうことがおきないように縦配列に3本ある電線の間に3メートルほどの

絶縁物でできたスペーサーを挟み、電線同士が触れることがないようにする・・・

そのスペーサーを取り付ける作業が上の写真というわけです。



 この日はさわやかな秋晴れのとてもいい天気。

また現場が田んぼの中なんでほとんどの鉄塔に車を横付けすることができて、

おまけに障害物がないので鉄塔がすっごく低いなど、作業員にとっては好環境の現場でした。



 スペーサーを取り付ける作業の拡大写真。

電線に負担がかからないようにアーマロッドと呼ばれる補強用の線(約1メートル)を巻いて

それからスペーサー(約3メートル、重量20s)を取り付けます。

地上作業員とロープを使ってやりとり。 この日は暑かったので

「ちょっとスマンけどジュース上げてくれ〜」 なんて。(笑)

左手に見えているのが反対側の回線のスペーサー。

送電線は3本一組で通常2回線あります。片方ずつ停電させて取り付け作業。

つまり向こうに見えている線にはこの時点で66000ボルトが流れているということ。

もちろん5、6メートル離れているので危険なことはありません。

作業員達は鉄塔からこの宙乗器でやってきて、取り付け作業を行いながら

次の鉄塔まで進んでいきます。



 今回はとっても気持ちのいい作業でしたが、時には真冬の山奥でみぞれに打たれながら

宙乗り作業をすることも・・・ (>_<) ヒエー   (笑)



 最近太り気味のROOKIE、身軽さと腕力が必要なラインマンですから

すこし体をしぼらなければ・・・(苦笑)



おしまい


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