2000/10/18  地上100mの世界

 ちょっと前の話なるけど、こないだの夏は京都と福井のちょうど県境のあたりで仕事をしていた。

関西電力の送電線新設工事で電圧50万ボルト。仕事で一番多いのは6万ボルト、50万ボルト

と言えば超大型工事になる。京都の町に送っている送電線が万が一トラブルで通電できなく

なっても別ルートを確保して京都の町を停電から守ると言うための新設工事だった。

普段登っている鉄塔はだいたい30m〜60mくらい。 でもこないだの50万ボルトの鉄塔は

一番高いやつだと130m、低いものでも90mはあろうかという大きさ。

130mって言われてもぱっとこないかもしれないが、ビルで言うと40階建てくらいになるだろうか。

もちろん鉄塔にはエレベーターなんていうものはない。 階段すらない。 

ほぼ鉛直に伸びている4つ有る脚のうちのどれかをステップだけを使って登っていくのである。

階段で上ってもしんどそうな高さ、それをほとんど垂直に登って行く。

でも仕事で毎日登っているとそれがあたりまえ、当然やるべきことの

ように思えてくるから不思議なもんである。

こういう超大型の鉄塔には踊り場と言って、幅50センチくらいの金網のようなものが塔上に

ついている。上り下りが大変なもんで、仕事の都合によっては弁当水筒を持ってあがって

朝登ったら夕方までずっと鉄塔の上なんてことも。

眼下に広がる若狭湾、遠くへ続く国道27号線とJR小浜線。

たったひとりで貸し切りの展望台で食べるお弁当はまた格別。

その後はお昼寝タイム、寝返りをうったらそんでアウト!! この緊張感のなかいかに

熟睡できるかで心臓の毛の生え具合がわかるってもんで・・・(笑)

最近サルって言われることが誉めてもらってるように感じるのは、もう末期症状かな。

 みなさまに安定した電力を供給できるようにこれからもがんばりま〜す。  m(._.)m ペコッ

                                           おしまい


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