2000/7/30 ボッカ
鉄塔は平野部から山奥までほんとにいろんなところに建っています。でも周りを見渡すとどうも
山奥の方が多いような気がする。車で横付け出来るなんてのはラッキーで、山奥で作業する
場合は人力で道工具類を運搬しないといけないんです。。
新設の鉄塔の場合は索道と言って、荷物運搬用のケーブルのような物を使うことが多いの
ですが、既設の鉄塔の電線張り替えとか保守点検の様な場合基本はやはり人力運搬。
電気やではこの人力運搬のことをボッカと呼んでいます。 これがまたかなりハード!!
送電線工事に使われる道工具類はほとんど鉄のかたまりみたいなもんで、一つが5s
10sあたりまえ、50s以上もあるエンジンを背中に担いで山道を歩くことも。
なんせたくさん運ばなければいけないので、背負子にいっぱい荷物をつけて自分の限界に挑戦、
筋肉番付って感じ。
僕が入社間もない頃、初めてエンジンを担いだ時は一歩登るごとに一息ついて、体力の
なさから足を滑らせひっくり返ってしまいました。もちろん一人で起きあがることもできないんで、
次に歩いて来た同僚に「あー ダメやぁ、起こして〜」 って起こしてもらったくらい。
最近はその頃に比べると少しは体力が付いたような気もしますがまだまだ青いほうで、同僚や
先輩のすさまじい担ぎようを見てると 「ありゃ 人間やない、バケモンや」 なんて思うことも
しばしば。ほんでいつもボッカをしていると思うことがあるんですが・・・・
「こんな文明の利器の発達した時代に、鉄のかたまり山ほど背負って人力運搬してる業界
なんて他にないでぇ、たぶん100年前からちっとも変わってへんし、100年経っても
変わらんやろうなあ」
なんて思ってるのは僕だけでしょうか?? さて100年後に期待。
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