2011/06/22 がんばれ相馬 その2

 土曜日に続いて日曜日も相馬市でボランティア活動に参加してきました。

 もともと宿は取っておらず、車中泊のつもりで行ったのですが、ボランティアセンターの近くの公民館をボランティア
の人達の宿泊施設として使わせていただけると言うことで、ちょっと緊張しつつ、様子を見に行ってみました。
常連の方がたくさんいて、なかなか入りにくいんじゃないかなぁ・・・とか、人がたくさんいて満員なんじゃ
ないかなぁとか、大きな部屋で雑魚寝よりは車の中の方が気楽でいいかなぁ・・・とか。でもよく考えて
みたらどれも贅沢すぎる悩みですね。そんなこと思う自分が恥ずかしくなりました。(;^_^A アセアセ

もし横になって普通に眠ることができるのなら、車中泊よりも疲れは取れるだろうと考え、思い切って
公民館へ行ってみることに。
予想に反してボランティアの方は少なく、20人くらい寝泊まりできるところに10人にも満たないくらいの人しか
いませんでした。しかもみなさんやはり志の高いかたばかりで、気持ち良く挨拶してくれました。(^_^)

と言うことで土曜日の夜は公民館でみなさんとご一緒にお泊まりになりました。


震災直後は避難所に使われていたようです。私は夜の8時過ぎに入りました。もう眠って居る人
もいて、とっても静かでした。
この夜の20時31分、宮城県を震源とする地震が発生し、私がいたこの相馬市は震度4を観測。
この公民館でもかなり揺れて、眠っている人もみんな目が覚めて起きあがるくらいでした。



 ボランティアの宿泊場所はこんな感じです。畳のようなものが敷いてあり、毛布の貸し出しもありました。
私は自分で毛布と枕を用意していったので、それを使って眠りました。
土曜日の夜は疲れ切っていて21時前に眠りに落ちたのもあって、日曜日は早朝5時前にパッチリ
目が覚めました。(笑) 


ここが一晩お世話になった相馬市の公民館です。



相馬市、地名に馬と言う字が入っているだけあって、馬に縁があるようです。



ボランティアセンターの受付は9時からで、まだ4時間もあるので、早朝の散歩に出かけました。
まずはJR常磐線の相馬駅へ。



震災から路線は不通のまま、電車が走らなくなり、赤く錆びた線路が寂しいですね。



利用者がいなくなった駅、跨線橋のポスターもすべて撤去されていました。



私、中学2年の時に1人で東北地方の国鉄線を全線踏破したのですが、その時のこの相馬駅にも
降り立っています。実に28年ぶりの相馬駅。感慨深いです。



列車が来なくなり、切符を買う人も利用客もいなくなったのですが、駅員さんが1人窓口におられました。
また、駅の待合室の売店も営業していたのは、見ていてなんだか嬉しかったです。



名所案内。 この相馬市、「相馬野馬追祭」が有名です。 看板の一番下に書いてある松川浦と
いうのは、前日にボランティア活動に行った場所です。



ホームの自販機もごらんの通り、空っぽ。



すべて空っぽです。見本の缶までまったくありません。 



ここに電車が走り、お客さん達で
賑わう日が早く来てほしいですね。



列車が走らない代わりにバスが代行運転していました。



JRの職員さんが数名おられたので「写真撮ってもいいですか」って尋ねたら、どうぞどうぞと快く承諾
してくださったのですが、みなさん恥ずかしがってファインダーから消えてしまいました。(笑)



先ほどファインダーから消えた職員さん達(笑) 



場所は変わって野馬追祭りで有名な相馬中村神社へやってきました。相馬駅から車で5分くらい。



大きな構造物が崩れ落ちていました。元は何だったんでしょうか。



7月下旬に行われる野馬追祭りの練習でしょうか、神社前のグランドで早朝から乗馬の練習をしている
人達がいました。



神社の社務所です。震災で荒れた様子からまだ復旧しきれていないようでした。
人の気配もまったくありません。



ここは本当はお清めの水がずっと流れているハズなんでしょうが、水が止まっていました。



この階段を上ると本殿です。



こちらが本殿。(多分)



横の建物には絵馬がたくさん掛けられていました。



寄贈した人達の名前が書かれた石柱ですが、倒れてしまってます。痛々しい・・・。



この馬に飾られている家紋、ウチの家とまったく同じです。



乗馬の練習をしているのは若い女の人が多いようでしたが、たまたまかな。



神社のすぐ目の前が相馬高校と相馬中学校。高校が県立なのはよくあると思いますが、中学も
県立でした。


 朝の散歩を終えて、これからボランティア活動スタートです。今日は2日目とあって、9時から受け付けの
ところを1時間以上前から並び、この日80人ちょっといたボランティアの中で一番乗りでした。(笑)
ちなみに2番目と3番目の人は昨日も同じグループの人でした。


 ボランティアセンターから活動場所への移動は、ボランティアの人達の中から車を出せる人が自発的に
申告し、みんなで乗り合わせていきます。私の車はたくさん人が乗られるので、土曜・日曜の両日とも
車を出しました。私の車は富山ナンバーですが、他の人達もみなさん遠方からやってこられた人が
多いです。

写真の場所、向こう側はおそらく田んぼが広がっていたと思うのですが、津波で冠水してガレキと泥に
飲み込まれ田んぼは全滅、所々に道路から撤去されたガレキが積み上げられ、元の景色に戻るまでに
何年かかるのだろう・・・と思ったのでした。

前のページでも書きましたが、ボランティア活動中の写真はみなさん自粛していますのでありません。
この日の作業は大きな農家の納屋と倉庫に溜まっている土砂をかき出す作業でした。スコップで
泥をすくい、一輪車に移して道路に面した広い所まで運び、そこにまた積み上げていきます。
みんなものすごい汗ダクになっていましたが、黙々と動き続けている姿はすばらしかったです。



活動を終えてボランティアセンターに戻ってきました。缶バッジ募金をすると、ポスターに書かれている
ような缶バッジがもらえます。もちろん私ももらってきました。子供の分も。(笑)



いろんな人達からの励ましや応援のメッセージが貼られていました。



いい感じ。(^_^)



この写真は夕方撮影したのでもうなくなっていますが、朝はこのボードにその日のボランティアの
要請があった作業内容が張り出されます。受付を済ませた順番に自分が行きたいところに自分の
名前が書かれた付箋紙を貼っていくと言う感じです。



Boa Sorte・・・何語でしょうか・・・



日曜日の活動で一緒のチームだった人達。10人で頑張って土砂かきをやっていました。
ホントみなさんすごい頑張る人達で、一緒に作業できたことが幸せです。(^_^)



日曜日の15時半くらいに解散しました。明日は仕事なので富山へ帰らなければなりません。
その前に、昨日南相馬市の合同庁舎に申請していた災害派遣等従事車両証明書をもらいに再び
南相馬市へ向かいました。途中にあった道の駅相馬にちょっと寄り道。
相馬産のたまねぎとニンジンを買ってきました。



これが災害派遣等従事車両
証明書。

ボランティア活動に参加した
証明書と、車検証のコピーを
用意して、現地の役所に申請
すれば、早ければ当日、通常は
翌日に発行してもらえます。

ボランティア活動の証明書は、
各ボランティアセンターで活動
終了後に発行してもらえると
思います。

これがあれば、活動場所と自宅
近くのインターとの間の高速道路
料金が無料になるんですよ。

ちなみにこの証明書を利用する
場合は、ETC車であっても必ず
通行券を取って高速に乗る必要
があります。

また、使用後はこの証明書は
発行した役所に返納しなければ
なりません。



帰り道、磐越道の五百川PAで夕食をとりました。夕べに続いて今日もとんかつ。(笑)
すごい肉体労働した後だったので食欲旺盛でガッツリ食べたかったんですよ。_(^^;)ツ アハハ



高速道路の休日上限1000円もこの日で終了とあって、ものすごい混むのでは・・・と思っていたの
ですが、私の帰りのルートで混んでいたのは東北道だけで、あとの磐越道、北陸道はかなり
空いていて、気楽に富山まで戻ってくることができました。


 今回初めてのボランティア参加だったのですが、行ってみて思ったのが、現地の様子をテレビで
見るのと自分の目でナマで見るのとでは感じ方が全然違うと思ったのでした。テレビで見ているよりも
直接見た方が「自分も何か手助けできることはないだろうか」と言う気持ちが強く湧いてきます。
仕事や時間の都合・費用の都合、遠距離と言うのもあり、頻繁に行くわけにはいかないのですが、
また行きたいなぁ、今度はうちの子供にも活動に参加させたいなぁと思いました。


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