2011/06/22 がんばれ相馬 その1

 福島県相馬市へボランティア活動に行って来ました。 震災直後から行こう・・・とは思って
いたのですが、なかなか気持ちが固まらずに時間ばかりが過ぎ・・・。
6月19日(日)を最後に高速道路の休日上限1000円が廃止になると言うことが重い腰を
上げるきっかけとなりました。
思いつきでの行動は相変わらずで、金曜日の仕事中に行こうと決心し、日中に嫁に電話して
自分名義でボランティア保険の加入手続きをしてもらい、仕事から帰宅後、準備を整えて
20時30分出発。さぁ、いくぞっ!!


今回のルート。北陸道〜磐越道〜東北道と高速道路を乗り継ぎ、自宅から相馬市まで約550km。



行く前にネットでボランティア活動についていろいろ調べていました。釘の踏み抜き防止用の鉄板の
入った靴の中敷き。出発当日の夜に購入。(笑)


高速道路は444.3kmも利用したのですが、休日割引で1000円。(^_^) 通常は9100円。



午前3時前、ついに相馬市へやってきました。



初めてでどうやってボランティアの受付をしていいのかわからず、とりあえず前もって調べておいた
相馬市災害ボランティアセンター のすぐ近くに車を停め、そこで仮眠。早朝人の気配を感じたところで
目覚め、7時半くらいになにやら行列ができはじめたようなので私もそこに並びました。



ボランティアセンターの窓ガラスには、ボランティア向けの情報がたくさん張り出してあります。



遠方からのボランティア参加者
にとってはありがたい情報です。

私もこれを申請し、帰り道の高速は
無料になりました。

詳細はのちほど・・・。



午前9時にボランティアセンターがオープンし、受付が始まります。まずはスタッフの方からボランティア
活動についての注意事項の説明があります。



「そうま魂」とか「がんばれ相馬」とか見ていると私も気合いが入りますよ〜 e(^。^)g_ファイト!!



なぜか嬉しくてアップでも撮影。(笑)


ボランティア活動の流れについて。

1.その日にボランティアの要請が出ている作業内容と募集人数が書かれた紙が、ボランティアセンターの
  事務所の掲示板に張り出されているので、受付を済ませた順番に、自分が行きたい作業のところへ
  自分の名前が書かれている付箋を貼り付けます。

2.後ほどそれぞれの行き先ごとにまとまってスタッフの方から名前を呼ばれて集まり、名前が書かれた
  腕章を受け取って点呼をします。

3.グループの中からリーダーをその場で決め、また現場へ向かうのに車を出せる人を募り、どの車で
  現場へ向かうのかも決めます。

4.行き先の住所や電話番号、簡単な地図が書かれている紙を見て、現場へ向かいます。
  地元の地理に詳しい人がいない場合は、カーナビに住所を入力して行ったりもします。

5.現地についたら、ボランティアを要請した現地の人から作業内容をリーダーが聞き、グループ
  に指示して作業開始。



土曜日の私のグループの作業内容は、個人住宅の床下に溜まっている土砂のかき出し。
畳も床板も矧がしてある状態のところへ入っていき、スコップやジョレン鍬などでドロを掬い上げ、
一輪車に移して道路に面したところまで運搬し、トラックに土砂を積み替えて捨てに行くと
言う作業でした。

作業道具はボランティアセンターの方で用意してくれるのですが、数が足りないこともあり、
自分で持って行った角スコップや、バッテリー式の照明器具などが役に立ちました。


ボランティア活動の現場宅では、被災者の気持ちも考え写真撮影はしないようにしています。
なので活動中の写真は撮影していません。 ここから数枚は昼休み中に周辺を歩いた時の様子です。

ここは津波での漂流物がぶつかったのでしょうか、壁が壊れていました。



右手は松川浦と言う内海です。港の道路はガレキの撤去も終わり、車が通れるようになっていました。
地盤沈下のため満ち潮の時はこの道路も冠水してしまいます。そのため天気もいいのに湿っている
ところがたくさんありました。



壁に赤スプレーで「壊してください」と書かれていました。



車もボコボコ・・・撤去されずに残っているのが痛々しい。



ここは潮干狩りの名所のようで、真ん中に見える建物は潮干狩りの遊漁券の発売所でした。
もちろんまったく営業はしていませんでした。



鉄の塊の車がこれだけボコボコになるなんて。



元のキレイな港に戻るのはいつの日でしょうか。



この辺もいつもなら初夏には潮干狩りの人達で賑わっていたでしょうに・・・。



海で潮干狩りをしたりボートに乗ったりして楽しそうに遊んでいる子供の絵を見ると胸が痛くなります。



まるで駐車場に停めた車のように並んでいる漁船。



土曜日の活動終了後、ボランティアセンターに戻って同じグループの人達で撮った集合写真。
遠方から来ている人も多く、みなさん志の高い方でした。 この後、近くの体育館でシャワーを借りました。
私が相馬市入りする前日まで避難所として使われていたところです。


ボランティア活動終了後、希望車にはその場でボランティア活動証明書と言うものがもらえます。
それを持って災害時派遣等従事車両証明書を発行している南相馬市まで行って来ました。
相馬市から約20km。 福島第一原発から32kmほどと避難エリアギリギリのところです。


相馬市から南相馬市までは国道6号線1本で行けます。帰りに海沿いの道を通って帰ったのですが、
荒れ果てた光景がずっと続いていました。



原型をとどめていないくらいにクシャクシャになった車・・・。



いつもはこのように穏やかな海なのですが、ここにも想像を絶する津波がやってきたと思われます。



東北電力の原町火力発電所。ここは大丈夫だったのでしょうか・・・。



海沿いの道ですが、地震前はどんな様子だったのか想像できませんでした。



倒れた電柱



川には仮設の橋が架けられていましたが、岩国の錦帯橋を思わせるような急なアップダウン。



ほんのわずかの標高の違いで、冠水してダメになった田んぼと、大丈夫だった田んぼの明暗が
別れたようです。手前は田植えも終わって順調に稲が成長している田んぼ、向こう側は荒れ地のまま。



漁船の墓場と思えるくらい、多数の漁船が田んぼに打ち上げられていました。



この船が再び海に戻ることがあるのでしょうか・・・。



どれほどの高さまで津波が押し寄せたのか。



修繕不可能と思われる船。



相馬市街地に戻ってきました。街中節電体制で、この写真はミスタードーナツの店舗。営業している
のですが、外部の照明はすべて消灯されていて、初めて通りがかった人だと営業しているとは
わからないくらいです。



ジャスコも店内と屋上の看板は明かりが灯っていましたが、駐車場は真っ暗でした。



ジャスコの店内。
お客さんも少なめ。



贈り物やお土産用のお菓子にも「がんばろう相馬」のシールが貼られていました。



マクドナルドも節電のため、店内の照明のみ点灯です。まるで閉店後に片付けしているかのよう。
以前は24時間営業だったのですが、震災後は8時〜21時と営業時間も縮小していました。


 この後、相馬市のボランティアセンター近くにあるとんかつ屋さんで夕食を取りました。 
肉体労働でいっぱい汗をかいた後だったんで、おなかがすいてたし美味しかったな。(^_^)
夜は車中泊でいいかなぁって思っていたのですが、近くの公民館へ行けばボランティアの人達向けに
宿泊させてもらえると聞き、20時半くらいに公民館へ行ってそこで泊まらせてもらうことにしました。
管理人さんはいないようで、ノートに名前を記入したらあとは空いているスペースの好きなところに
転がるって感じでした。布団や毛布も用意してあったのですが、私は自前で枕と毛布を持って行って
いたので、それを使って眠りにつきました。前日徹夜で富山から走ってきていたのもあって、横になったら
そのまますぐに眠りに落ちました。明日の日曜日もボランティア頑張るぞ〜
オヤスミナサイ・・・ (-_-)zzz


home       back      next      index