最初に

広大なオーストラリア大陸をバイクで旅してみたい!! 思うのは簡単ですが、そこには危険がいっぱい。

準備や情報収集に時間をかければ、少しでも不安を減らして出発できます。

さあ、あなたもこれを読んで、夢を現実に変えるための第一歩を踏み出しましょう。

ただし、これらのデータは1993年当時のものを参考に作られたものです。現在のものとは違う

ということも考えられますので、十分ご注意を。
一番頼りにできるのは現地を実際旅している

仲間達なんです。             それでは   しゅっぱーーつ




まずはバイク

ツーリングに必要なバイクは、どうやって手に入れるか?

値段の高い順に並べてみると

  1.現地で新車を買う

  2.日本から愛車を持っていく

  3.現地のバイク屋で中古車を買う

  4.現地で個人売買で買う

となります。自分の経験から言うと、親に借金してでも1をお奨めしたいんですが、ちょっとそれは・・・

という人には4の個人売買がいいんじゃないでしょうか。ちなみに値段は日本で買うのと同じほど。

シドニーやメルボルンなどの大きな都市では、日本人向けの情報交換のための事務所があって、

たいていは何台かは売りに出ています。バイクでツーリングする日本人ライダーは年中いますので、

一周を終えたライダーが売りに出すというパターン。これなら旅の話も聞けるし、言葉も通じる

という利点があります。

シドニーにはトレーディングポストと言う、個人売買専用の新聞が週刊で売られていて、その新聞

ならバイクだけでも100台以上毎週出てるんで、中古で好みのバイクを探したいというならこれが

いいでしょう。僕もこれでイスラエル人から買いました。英語力が多少必要かもしれませんが辞書

片手に身振り手振りでもなんとかなるもんです。

最初になぜ新車をすすめたかというと、むこうの中古車は日本では考えられないほどの距離を

走っているからなんです。1万q以内はブランニュー、3万qでもエクセレント、10万q走った

やつでも平気で売られているんで。

厳しい環境のなか長いツーリングを続けていると、なんかしらトラブルが起こるもの。エンジンから

煙が吹くなんてのはよくあること。ミッションギヤがいかれてるとか、バルブが飛んだとか。

旅先で対応できればいいですが、故障をかかえたバイクで走っている時なんてめっちゃ憂鬱。

「もしかして俺のツーリングはここで終わるんやろうか?」

ずっと不安を抱えて旅を続けるのはかなりつらいものです。「やっぱ新車やなあ」

ってのが旅仲間の合い言葉になってたくらい。

自分の体格、運転技術に合わせたバイクがいいんですが、何ヶ月も長距離を走ることを考えると

オフ車なら600CC、オンならリッタークラスのものがいいんじゃないでしょうか。

さて、みなさんは財布と相談した結果どうなりましたか?




免許証

法律上は日本の免許証がそのまま使えるはずなんですが、オーストラリア人が漢字を読めるはずもなく

なにかとトラブルの際に困るんで、国際免許証を持っていきましょう。

運転免許センターに写真と免許証を持っていけば、即日発行してもらえます。

日本では中型限定の2輪免許でも、向こうでは関係なく何CCのバイクでも乗れます。




整備関係

オーストラリアでのツーリングには、日本ではまず考えられないようなトラブルがよく起きます。

路面温度がすごい熱いので、タイヤが消しゴムのように減っていくとか、チェーンが切れるとか、

ミッションギヤが壊れるとか。キャリアが振動で折れるとか・・・他にもいろいろあります。

自分で対応できないもんは仕方がないとして、スペアパーツや工具は十分検討して持っていくべきです。

下の表に簡単にまとめてみました。

基本的な整備知識 パンク修理、チェーンやエンジンオイルの交換、エアークリーナーの清掃、
アクセルやクラッチ等ワイヤー類の交換くらい自分でできるように。
さらに出来る人は キャブレターの分解清掃及び調整、タペット調整、スイングアームの
グリスアップ、電装系のトラブルの原因究明などができれば、旅の
後半に来てもグッドコンディションを保てます。
パンク修理セット 一周して一度もパンクがないなんてことはまずないと思ってください。
タイヤレバーは3本ほどあればいいかな。空気入れはフットポンプの
やつがいいです。
工 具 類 ペンチ、モンキーレンチ、プライヤー(水道工事用の口の幅が5段階くらい
変えられるやつがベスト)、ドライバー(+・−)、スパナセット(10oの
小さいやつから、リアのハブナットをゆるめられるサイズのものまで必要)
プラグレンチ、六角レンチ。多いようですがこれくらいは通常装備です。
補修用品 振動でボルトが抜けたり、キャリアが折れたりよくあるんで細めの番線
あたりを丸めて持っていきましょう。ガムテープもあれば便利です。
あとスプレー式の潤滑油、ウエス少々。
燃料タンク オフロードバイクはタンクが小さいのでビッグタンクにつけかえるか、
なければ、ジェリ缶とよばれる携行缶で。総容量で20リッターくらいは
必要です。
キャリア 大量の荷物を積むんで大きくて頑丈なキャリアがいいです。ギアザックと
行ってキャリアとバッグがセットになっているものが多いかな。
僕は道中に4回もキャリアを溶接しました。ダートを好む人は出発前に
鉄工所へ行ってこれでもかというほど補強をしてもらいましょう。
スペアパーツ もっててよかったぁと心から喜べるのがスペアパーツ。砂漠の真ん中で
動けなくなっても誰も助けてくれません。積んでおきたいものは、
アクセル・クラッチワイヤー、チューブ、チェーン、チェーンについては
切れるのはつなぎ目が多いんで、チューンのコマだけでもいいかも
しれません。
現地の強者には前後スペアタイヤを積んでいた人もいました。

ツーリング中は毎日点検しましょう。トラブルを事前に回避できるかもしれません。

ボルトの抜け落ちとか、タイヤの亀裂とか、キャリアのひび等々。

ダート走行の時は毎日でもエアークリーナーのエレメントの清掃が必要です。汚れたままに

しておくと、出力の低下から燃費にもひびいてきます。あまりにひどくなると砂埃をエンジンに吸い込んで、

シリンダーに傷が付き、黒煙を吹きながら走るんでオイルもどんどん減って最悪のばあい焼け付くことも。

また複数台でダート走行をする場合は、前者の砂埃を吸わないように数qほど間隔をあけて走るのが

よいでしょう。




キャンプ用品

ツーリング中はほとんどキャンプ生活になるんで、これも重要な装備品です。

日本から持って行くのもよいですが、シドニーやパースやケアンズなどの都市ではキャンプ

用品店や軍の払い下げ用品の専門店があってなんでも手に入ります。これもまたバイク同様、

個人売買で買うという方法もあるんで、安く済ませたい人は新聞や、留学生のための事務所

なんかでチェックしましょう。結構そろいますよ。

テ ン ト 基本的には1人旅ですが、広いにこしたことありません。ブーツや食料など
はテント内に入れておきたいんで、2人用以上がいいです。できれば小さくたためる
4人用ドームなんかいいなあ。雨はほとんど降らないんで日本ほど耐水性や
フライシートにこだわる必要もないです。設営が簡単なものを選びましょう。
シ ュ ラ フ 広い国ですから、気候もいろいろ。内陸部なんかは春や秋でも夜は凍えるほどに
なります。普通のスリーシーズンかあるいは夏用で厚着をして寝るかという
ところかな。これも小さくたためるやつがいいです。
調理器具 燃料のことを考えると、必然的にガソリンストーブになります。
ガソリンを使えるものでは「オプチマス8R」とか「ホエーブス725」とかが
ありますが、一番人気は「コールマンのピーク1」でしょう。プレヒートがいらない
ことや火力調整が簡単なことからやほとんどみんなこれやった。現地で
$70くらいやったか。
調 味 料 もうこれがあるだけで、食事の豪華さが断然違います。貧乏な時は同じ缶詰を
毎日、今日は塩、今日はケチャップ、そして次はレモン汁などと使いわければ
気分はリッチ!!(ほんまかいな?)
コ ッ ヘ ル 毎日使うし、煮物、炒め物、炊飯といろいろ使うんで蓋がしっかりしたもので
丈夫なものを。ステンレス製かハードアルマイトのやつか。
取っ手の部分が壊れやすいんで、そこがチェックのポイントです。米も2合ほど
いっぺんに炊けるくらいのやつがいいかな。
スプーンやフォークも忘れずにね。
ラ ン タ ン ガソリンのやつならば燃料に困らないですが、大きすぎて不向きです。
電池のものなら、旅先で電池を買えます。いづれにしてもホヤがガラスのものは
だめです。しかーし、陽が暮れたらさっさと寝る!そしたらランタンなんて
いらないのだ。
シ ー ト 工事現場でよく見かけるブルーシート。普段はレジャーシートとして、雨の時は
フライ代わりにもなります。
虫 除 け アリの襲撃がハンパじゃない!!食料を外において寝ようもんなら朝には
真っ黒です。テントの入り口にも吹き付けないとだめ。ほかにもハエや蚊が
いっぱいおそってくるので絶対持って行きましょう。
アーミーナイフ やっぱキャンプの定番。はさみが付いているやつがなにかと便利です。
い  す これは贅沢品ですが、僕は折り畳みの背もたれ付きのやつを積んでました。


夜のごちそう キャンプ場で旅仲間と夕食の1コマ。
1日走るとかなり体力を使うんで、毎日もりもり食べてます。
今日はステーキ、ご飯も上手に炊けました。
ナイフにフォークに塩こしょうと、なかなか優雅でしょ。
2人そろってコンロはピーク1です。





その他持ち物

ツーリングと行っても、何ヶ月も生活するわけですから、日常生活で使う物がいります。

多少の荷物の増加を気にしないんだったら、ちょっとしたものでも優雅な気分になれますよ。

パスポート 日本国外にいる限りは常に携帯している必要があります。
盗難にはくれぐれも注意。
クレジットカード その名の通り自分の”信用”を証明するものです。カード社会なんで持ってない人は
絶対作りましょう。VISAかMASTERがいいです。
キャッシュカード 大金を持ち歩くのは非常に危険。渡航後すぐに現地の銀行に口座をつくりましょう。
コモンウェルス、ANZ、ウエストパック銀行などが大手。もちろんオンラインで
国中どこからでも出し入れできます。
洗面具 これは書くまでもないかな。
辞書 わからないことはすぐに辞書を引くくせをつけて。英語力のあるなしは生活の
充実度に大きく影響します。
ガイドブック 地球の歩き方を一冊
カメラ 一生の思い出ですからできれば一眼レフを持って行きたいところ。
たくさん撮った写真は自分の一生の宝物になります。
筆記用具 日記をつければ、帰ってから記録の整理に役立ちます。
旅先から日本に手紙も出したいし。
衣類 どんなに熱くても走行中は革ジャンとか厚手のジャケットで。灼熱地獄から
凍えるような寒さまであるんで、少ない衣類で対応できるように工夫しましょう。
ニーパッドやエルボーパッドもダートに入るならば着用をすすめます。
救急セット 車輪が2つしかないんだからいつかはコケるもの。外傷用のものを多めに。
食生活がハードになるので、下痢止めもあったほうがよいのでは。





宿泊について

バイクでツーリングをする人は、大まかに2種類になると思います。

一つはキャラバンパーク、もう一つはバックパッカーズ

キャラバンパーク

キャラバンパークとはいわゆるキャンプ場です。でも日本でキャンプ場と言えば、アウトドアを楽しむために

休日なんかに泊まりに行く、自然と親しめるという感じですが向こうのキャラバンパークというのは安く

泊まれる宿泊所って感じなんで、都市部なんか車がバンバン走る国道沿いにフェンス一枚で区切られた

だけの空き地ってところもあります。まあ都会なんてほとんどないんで、たいていは静かなよいところですが。

それはもう、国中いたるところにあって、人が住んでいる集落には必ずあると行っていいほど。

だからよほどのことがない限りは、ブッシュッキャンプ(野宿)はしなくていいでしょう。

設備としては、温水シャワーとコインランドリーがたいていあって、一日の汚れと疲れを癒す場所としては

十分ことたります。料金はテントを張る場合は$3〜$6くらい、一番高いところで$9でした。

大雨が降っていて、テントを張るのも大変な場合はもう少しだせばキャンピングカーにも泊まれます。

一人旅でもキャラバンパークで声をかければ、すぐに仲間ができますよ。陽気な旅人が多いんで。

一緒に食事でもしながら、いろいろ情報交換をしましょう。



バックパッカーズ

バックパックとはつまり背中に背負う荷物のこと、そういう旅人のための宿っていうのが名前の由来だと

思うんですが、これはキャンプとは違いちゃんとした宿です。

これも、キャラバンパークほどではないですが、ちょっとした町にはたいていあります。

大きな部屋に8人とか10人とかの相部屋だったり、2人で一部屋やったり。1泊$10〜$15くらい。

ところによっては男女相部屋ってとこもありました。(たまにですが)そんなん日本では

考えられないですよね。

1週間分とかまとめて払うと、安くしてくれるんで時間のある方はのんびりといきましょう。

設備はシャワーに洗濯機(共同)、食事は基本的には自炊で、調理場があるんでそこで料理を作ること

になります。ちょっとしたレストランが付いているとこもありました。

バイクで長期にわたってツーリングしてると体もバイクもあちこち疲れてくるんで、僕の場合は

ケアンズ、ダーウィン、パースなどの大都会ごとに2〜3週間滞在してました。

バックパッカーズにはバスで旅行をしている人や車での人、バイクに自転車にヒッチハイカーと

いろんな人が来るんで、楽しいですよ。

でも誰でも簡単に出入りできるんで、盗難にはくれぐれも注意しましょう。何人も被害者を見てきたんで。

ケアンズのバックパッカーズ。
みんなでバーベキュー、初対面でもすぐ仲良しです。
まだみんな酔っぱらうまえですが・・・・



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