2009/07/26 富士登山(須走口)

 2009年7月25日、富士山に登ってきました。 出発前から天候は雨の予報でとっても気が
重たかったのですが、今年はすでに7月8月と週末・お盆の予定がギッシリ詰まっていて、
この日を逃すと今年はもう登れないかも・・・と言うことで強行しました。(;^_^A アセアセ

7月24日(金)の夜11時に富山の自宅を出発、往路は下の地図の青線のルート、復路が
赤線のルートです。


高速道路データ   往路(青線) 北陸自動車道 砺波IC   → 中央自動車道(富士吉田線)河口湖IC  439.0km
             復路(赤線) 東名高速道路 御殿場IC → 東海北陸道 福光IC             441.0km


 富山の自宅を夜11時に出発、富士山登山口の各駐車場はシーズン中はいつも大混雑で、
早く行かないとものすごく離れた場所に駐車しなければならないので、少しでも早く着こうと、
一度も休まず高速道路をひたすら走り続けて、午前3時40分に須走口登山口に到着。
すでに駐車場は満車で、登山口から400m程離れた所に路上駐車しました。 
最盛期はこの路上駐車の列が2kmくらいにも伸びるらしい。


 駐車場に入りきれなかった車はこのように路上駐車
となります。

 1時間ほど仮眠を取って、午前5時頃に起床し、
再度荷物のチェック。少しでも軽い方がいいので、
余計な物は一切持って行かないようにしようと財布
の中のカード類や、余分な食料品、洗面具など
を車に残していきました。
 車から5分ほど歩くと登山道入口です。富士山には
4つの登山ルートがあるのですが、今回登ったのは
須走口ルート。登り口の標高は2000mちょうどです。
山頂までの標高差1776m


 南側から登る富士宮口登山道がマイカーで標高2400mまで行けるので1番楽に山頂を
目指せるのですが、その分登山者も大変多くて混雑するらしいので、私は、多少きつくなるけど
富士宮口登山道よりは人が少ない須走口登山道で挑戦しました。
さらに頑張る人は標高1440mから登り始める御殿場口登山道に挑戦してみてください。

各ルートが詳しく書かれているページがあります→ あっぱれ富士登山


富士登山には4つのルートがあり、赤線のルートが今回登った須走口ルート



 登山口には売店と食堂があります。帰りにここで
お土産を買って行く人が多いみたい。
 登山口に立っている注意看板。奥の看板は
各国語で書かれていました。


早朝5時40分、さぁ、山頂目指してスタート!! 
肌寒いのでほとんどの登山者が長袖でしたが、
どうせすぐに汗だくになるので、私は最初から
Tシャツでスタート。
登り始めてすぐは樹林帯で薄暗いところを歩いて
いくのですが、ちょっと視界が開けた所にでました。
久しぶりに見る雲海。



 登山口から30分ほどで樹林帯を抜けます。あとは
頂上まで木はまったく、草もほとんどありません。

このヘンでもう背中が汗でびっしょり・・・(^。^;)フウ
 六合目(2400m) 長田山荘 6時30分

登山口から400m登ってきました。ここまで50分。
富士宮口登山道なら、この高さからスタートできる
のかぁと思うとちょっと複雑な心境。(笑)



 同じく六合目の長田山荘の写真です。
天候不良だったのですが、それでも登山者は
結構いました。遠方から来ている人とか、急に
中止とかできないもんね。
 本六合目(2700m) 瀬戸館 6時55分  

六合目があって、次に本六合目ってなんかよく
わからんけど・・・(笑) 



 お菓子も売ってました。(^_^) でもしっかり山上
価格です。カップヌードルが600円。(笑)
 雲海を眺めながら休憩する人達。



 本六合目の山小屋を後に、どんどん登って行きます。
このヘンから風がかなり強くなってきました。
七合目(3000m) 太陽館 7時40分

今から登る人、これから降りる人などたくさんの
登山者がいました。Tシャツ1枚で登ってきた私から
見たら、みなさんずいぶん着込んでいるようですが、
おそらく、休憩時間をたっぷり取ったり、スローペース
で登ってくる人は厚着で、あまり休まずにひたすら
登り続ける人達は薄着なんだろうなぁ。

ちなみに私の人生史上で初の3000m超えです。



 登り始めた頃はまだ青空がのぞくこともありましたが、
高くなるに連れて段々怪しくなってきました。
ここから上の方を見たら、かなり悪天候の気配。
 六合目以降はほとんどこんな感じで、岩や石が
ゴロゴロしている所を登って行きます。風を遮る
ものがまったくないので、ものすごい強風・・・
このあたりで合羽を着用しました。



 本七合目 (3200m) 見晴館 8時30分

見晴館と書いてありますが、雨で何にも見えません。(ToT)ダー
この当たりから酸欠気味で急激にパワーダウンし、
一気にペースダウンで汗をかくどころか、外気に
体温を奪われて冷える一方に・・・(*_*)
フリースを合羽の中に着込みました。
本八合目 (3400m) 胸突江戸屋 9時15分

登り始めは50分で標高400m登っていたのに、
ここでは半分の200m登るのに45分もかかって
います。(*_*) 一歩一歩がものすごく重くて・・・
空気が薄くなっているのが実感できました。
もうバテバテです。

台風なみの強風と雨でベンチに座っても全然
休憩した気分になれません。(ToT)ダー
リュックサックを下ろす時も、足の間に挟んで
おかないと、リュック丸ごと風で吹っ飛ばされて
しまいます。(;^_^A アセアセ


八合五勺 (3450m) に御来光館と言う山小屋があるのですが、あまりにもの強風と雨のため、
写真は撮っていません。この御来光館が最後の山小屋となります。


須走口登山道山頂 (3720m) 11時00分

登山口から5時間20分かかりました。

富士山の標高は3776mですが、ここまでしか道が
ありません。
登山道の頂上にはお店が何件があって、ここは
山口屋と言うお店です。
ものすごい悪天候にもかかわらず、登ってきた人
でお店はいっぱい。
外は大荒れの天気で立っているのも辛いので、
みなさんお店の中に避難してます。

私はおにぎりやカロリーメイトなどの食料品を持参
していたのですが、あまりにもの寒さで体が冷え切って
しまったので、味噌ラーメンをここで食べました。
900円なり。インスタントラーメンみたいでした。(笑)



 山頂の様子。写真ではわかりませんが、とにかく
ものすごい強風です。何にも見えません。(ToT)ダー
 とりあえず山頂に来た証拠だけでも・・・と
無理矢理撮影。このお店の入口の上に富士山頂
って看板があるのですが、真っ白で見えませんね。
(笑) デジカメも濡れて壊れてしまいそうで
心配・・・


 せっかくの山頂でしたが、まったく何にも見えないし、大荒れの天気で長居してもしかたがないので、
山頂で30分滞在して下山しました。合羽は着ていたけど、強風で雨が真横や下からも降ってくるので、
首回りや手首などに雨がしみてきてメッチャ冷たい・・・(ToT)ダー 
ザックカバーを持ってきていないのでリュックの中の荷物は全部ビニール袋に入れてました。 


 雨でカメラが壊れるのが心配だったので、あんまり
写真は撮ってません。(;^_^A アセアセ

須走口ルートは、登山道と下山道でルートが違います。
下山ルートは砂走りと呼ばれる、深い砂になって
いる部分が多いのが特徴。
 登りと比べるとさすがに下りは速い速い。(^_^)
剱岳登山で実証済みの、後ろ向き歩きでず〜っと
降りて行きました。私みたいに後ろ向きで歩いている
人はまったくいませんでしたが、絶対に後ろ向きの
方が楽なのになぁ・・・


 今回の須走口ルート、登山道は踏み固められてよくしまった足場なんですが、下山道は
深い砂(細かい砂利状)になっていて、ザクザク足がハマッていきます。歩く時に足に
来る衝撃がとっても少なく、また傾斜も急なので、飛ぶように降りていけます。一歩で2m
くらい進む勢いです。一歩ずつザクッ、ザクッって感じ。 

下山道は登山道と違ってあまり山小屋がありません。登山道も隣に見えているので、
登山道に戻れば山小屋がありますけど。

標高が下がるに連れて、天候も回復してきました。(^_^)


山頂からほとんど休まずに一気に降りてきました。
写真は標高2700mくらいかな。
今回の登山で唯一自分が写っている写真です。(笑)

仕事でいつも着ている作業ズボンとTシャツと頭に
タオル巻、全然登山スタイルじゃありませんが、
見た目よりも実用性重視です。作業ズボン、軽くて
乾きやすくて動きやすいんですよ。(^_^)

足に巻いているスパッツ、高校1年の時に使って
いたもので、20年以上もお蔵入りしていたのを
引っ張り出してきました。
この砂走りでスパッツがなければ、靴の中まで砂
まみれになるので注意。
 砂走り五合目 (2300m) 吉野屋

下山道の最後の休憩場所です。この日は雨でしたが、
晴れの日は砂走りで体中砂まみれ埃まみれに
なるとか・・・ 洗面用の水があるのですが、それも
有料です。 

ちなにみ登山道の各山小屋ごとにトイレもありますが、
すべて有料です。
私は一度も使いませんでしたが・・・(笑)


タイムテーブル 13時50分に須走口の登山口に戻ってきました。 登りは5時間20分かかりましたが、
下りは2時間20分しかかかっていません。 普通の登山道なら下りは足への負担が
かなり大きくて疲れるのですが、砂走りで飛ぶように下山できたのがとっても楽でした。(^_^)

持ち物と装備
服装  : 作業ズボン・Tシャツ・フリース・雨合羽・軽登山靴・スパッツ・手袋
食料  : お茶1リットル・スポーツ飲料1リットル・カロリーメイトブロック・おにぎり3個
       栄養補給ゼリー1個
その他 : リュックサック・タオル・財布・携帯電話・カメラ・ビニール袋・ヘッドライト

感想
 富士山登山で検索したらたくさんのページがヒットしますが、それらにはあんまり
書かれていなかったことを少々。

 登り始めた時は小学生くらいの子供もたくさん登っていましたが、強風と雨の悪天候のためか、
山頂まで来た子供は1人も見ませんでした。とにかく風の強さがすごいので、小さい子供なら吹き
飛ばされて登山道から転落してしまう危険があります。実際、先週には成人男性2名が風で
飛ばされて転落して亡くなっています。大人が風で吹っ飛ばされてしまうくらいものすごい風です。
子供と一緒の時は、状況に応じた保護者の判断が重要です。

 たとえ天気予報が晴れでも雨具は重要です。天気予報通りにならない可能性の方が高いかも。
軽くて防水性と透湿性が高い物が必須です。1000円もしないようなペラペラのビニールの合羽の
人がいましたが、強風でちぎれて合羽の役目を果たしていませんでした。かぶるだけの
ポンチョも全然役に立ちません。夏でも気温5度くらいなので、服が濡れたら相当辛いです。

 荷物は軽いにこしたことありません。飲料も食料も十分途中で調達可能です。私は知らずに
たくさん水と食料を持って行きましたが、軽量化のためにあまり持って行かない方がいいです。
下界よりもちょっと値段が高いですが、それよりも軽量化の方が100万倍くらい重要です。
自宅出発 23:00
河口湖IC 03:10
須走口登山口到着 03:45
須走口登山口出発 05:40
六合目  (2400m) 06:30
本六合目(2700m) 06:55
七合目  (3000m) 07:40
本七合目(3200m) 08:30
八合目  (3400m) 09:15
須走口山頂(3720m) 11:00
下山開始 11:30
須走口登山口 13:50
御殿場IC 16:30
自宅到着 23:00


 富山の自宅から富士山頂まで24時間以内で往復できると言うことがわかりました。(笑)
しかし、往復約980km 1人で車の運転して、徹夜で寝不足のまま雨の富士山に登った
せいで、体力回復にはちょっと時間がかかりそうです。(*_*)


オマケ写真

7月22日の日食の写真です。ちょうど薄雲が日食グラスの
役目となり、肉眼で日食を見ることができました。


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