2005/4/20 自作パソコン
年月とともに生活に占めるパソコンの依存度が上がってきまして。 写真をよく撮る私としては、高画質化してきたデジカメの画像で結構な ファイルサイズになってきました。 動画を扱うほどではないのですが、画像を 大量に扱うとなると、これまでデータを保存していたハードディスクでは容量が 足りなくなってきまして。 ハードディスクを増設しようかあるいは交換しようか、 それともいっそのこと今時のスペックのパソコンを作ってしまおうか・・・ と悩んでいたのですが、一昔前のことを思うと結構低価格で今時のマシンが 組めてしまいそうだったので思い切ってパソコンを新調することにしました。 それではざっと簡単にパーツを組み立てていく様子をご紹介します。 |
パソコンパーツはいろいろあるのですが、まずはケースと電源。本格的にやるとなると 電源だけで1万円くらいするのですが、私はそこまでは気合いが入っていないので(笑) 電源付きケースにしました。最近の高性能のCPUはものすごく発熱するのでケース内の 換気が重要になります。このケースは前後に12センチのファンを装備し、それぞれ独立して ファンコントロール(回転数調整)が可能で400Wの電源を装備したもの。ケース側面のダクトは パッシブダクトと言いまして、CPUの熱を直接換気するためのダクトです。 前面ファンで吸気し、背面ファンで排気します。別売りのホコリ取り用のフィルターを 前面ファンに取り付けました。 ケースの善し悪しはいろいろあるのですが、パソコンを自分で組み立てようと言う人に とっては 1:ケースが頑丈である。 2:拡張性が高い。(空きスペースがたくさんある) 3:換気がしっかりできる。 4:メンテナンスがしやすい。(ケースを開けやすい) などがあります。 高級なケースですとアルミ製だとか、あとはデザイン製とか。全面に液晶を備えて ケース内やCPUの温度を表示できるもなど、付加価値の高いものは値段もそのぶん 高くなると。 電源ですが、デリケートなパソコンの各パーツ類に細部まで非常に安定した電源を 供給することが重要なため、電源だけでも非常に高価なものがたくさん出回っている のです。私はそこまで違いがわかるほどのレベルではないため、今回は電源付随の ケースにしました。電源が供給する電圧は12V、5V、3.3Vなどがあるのですが、 各機器類によって使用電圧が違うため、電源の総合的な容量が何ワットと言うの ではなく、何ボルトでは何アンペア供給できるか・・・と言うことが重要です。 私が今回組んだパソコンはDVD関係のドライブが2台、ハードディスクも2つと一般的な パソコンよりは機器類が多くなっていますが、電源的にはまだまだ余裕があると 言う具合です。 |
こちらはマザーボード。パソコン内のすべてのパーツ類はこれにつながります。 上の画像を使って説明すると 1:CPUソケット パソコンの頭脳とも言うべきCPUはここに刺さります。CPUによってこの部分の形状 (ソケット)が違うので、マザーボードを 選ぶ時はまずどのCPUを装着するのかを 決めるところから始まります。 2:メモリバス 主記憶装置であるメモリがここに装着されます。このマザーボードでは赤いところで 2つ、青いところで2つの合計4本が装着できそれぞれのバスが最大1GBまでなので 全体では4GBまでのメモリ容量に対応しています。色が分かれているのにもワケが あるのですが、ここでは省略。(笑) 3:IDEコネクタおよびFDDコネクタ 黄緑色と白色の2つがIDEコネクタ。ハードディスクドライブやCD-ROM、DVDドライブ など各種ドライブ類がつながります。各コネクタに2つずつ接続できるので合計4つ までドライブ類を接続できます。このIDE、ただつなぐだけではだめでして、2つの コネクタは「プライマリ」と「セカンダリ」にしっかり分けられていてそれぞれに 「マスター」と「スレーブ」があります。つまり IDE1:プライマリマスター IDE2:プリイマリスレーブ IDE3:セカンダリマスター IDE4:セカンダリスレーブ と決まっていて接続するドライブ類の側にも設定するためのジャンパピンがついて いるのでそちらで設定も必要。パソコンに電源を入れて最初に出てくる文字 ばかりの画面にそのあたりの情報が出てくるので一度見てください。 黒色はフロッピードライブがつながるコネクタです。 4:シリアルATAコネクタ 最近でてきた新しい規格の接続方法で上に書いたIDEドライブではATA133と言う のが最速でしたが、シリアルATAは150とさらにデータの転送速度が速くなりました。 IDE機器類は一つのIDEコネクタに2つの機器をつなぐことができるのですが、 シリアルATAコネクタは一つしかつなげないのでケーブルを複数の機器で共用する ことなく、より早い転送が可能です。このマザーボードには2系統のシリアルATA コネクタが装備されていまして、それぞれの系統に2つずつついているので 合計4台までシリアルATA機器を接続できます。 5:AGPバス パソコンの信号をモニターに送るグラフィックボードが装着されるところです。 このグラフィックボード、どんなパソコンにも必ず付いていて、これがないと画面には 何にも映らないのですが、最近の低価格のマザーボードでは小さなチップに グラフィックボードの機能が凝縮され、マザーボードに搭載されているものもあります。 ネットサーフィンや事務仕事など普通にパソコンを使う分にはこのオンボードの グラフィックチップで十分な性能があります。このマザーボードにはオンボード グラフィックはないのでAGPバスに必ずグラフィックボードを装着しなければ なりません。 6:PCIバス パソコンの機能を拡張させるためのカード類が各種あるのですが、そのカード類を 装着するところです。たとえば、USBポートを増やしたいとなれば、USBカードを 買ってきてここにつけたり、いい音質で音楽を楽しみたいと言う時にはサウンド カードを買ってきてつけたり。他にもTVを見たり録画したりするためのカード、 ネットワーク用のLANポートを増設するカードなど、どれもマザーボードに接続する 部分の規格はこのPCIバスに統一されていて、簡単に機能拡張できるようになって います。 7:USBコネクタ IDEやらATAやらシリアルにパラレルにPS2に・・・などパソコンに機器類を接続する のにはたくさんの規格があり、初心者にはこれがハードルになっていたりもするの ですが、最近は乱立している規格をUSBに統一してきているので、パソコンの外部で 接続する機器類はUSBが主流になっています。USB接続機器の増加に伴い、 パソコン側にもUSB機器を接続するポートが増えてきました。このマザーボード には8つのUSBポートが付いています。 画像で赤丸で囲ってあるのは以上ですが、このマザーボードには他にもいろいろな 機能が付いています。(^^) ・デジタルビデオカメラなどを接続する「IEEE1394ポート」 ・ADSLやネットワークで使うLANポート ・臨場感あふれる音響システムを構築できる8チャンネルオーディオポート。 (私は2チャンネルしか使っていませんが) ・BIOS損傷時でも起動可能なデュアルBIOS などなど。まだ使っていない機能もたくさんあるのでこのままではちょっともったいない かも。(;^_^A アセアセ |
これが頭脳のCPU(中央演算処理装置) インテル社のPentium(ペンティアム)が有名ですが、私はAMD社の方が好きでして、 以前のマシンもAMDのDURON(デュロン) 800。これはAthlon(アスロン)64 の3000+です。 実クロックは1.8GHzですが、ペンティアムの3.0GHzと同等の性能です。 インテルと比べてもまったく遜色がない高性能なCPUなのですが、同じ性能のインテルのCPUよりもグッと値段が安いのが魅力。(^^) |
上の箱の中身はこんな感じです。右がCPU、左はCPUを冷やすためのクーラー。 ペンティアムに比べて発熱は格段に低いアスロンですが、それでも電源投入と同時に 触れないくらいの高温になるのでクーラーは必須です。クーラーなしで電源を入れると 瞬時にシャットダウンしてしまいます。クーラーも冷却性能が高く、音が静かなものが たくさん出ているのですが、私はそこまでこだわらなかったので、AMD純正の クーラーにしました。CPUを箱入りで買うと純正のクーラーが付いてきます。(インテルも) AMDのこのCPU、実クロックは1.8GHzと上に書きましたが、負荷が低い時には1GHz まで落とし、温度が下がるとファンも自動的に止まると言うCOOL'N QUIET 機能を 搭載しています。CPU本体の大きさは4センチ角程度ですが、その中には1億個以上 ものトランジスタが入っているのです!! すごいですね〜 |
パソコンの主記憶装置であるメモリ。パソコンの性能を左右するものとしてCPUの次に 重要かもしれません。ハードディスクやその他ドライブ類と比べてデータの転送速度が 格段に早いのですが、電源を切るとデータは消滅してしまいます。 速度にもいろいろ規格があるのですが、これはPC3200規格でJEDEC準拠のメモリ。 512MBが2枚で1GBあります。メモリ容量としてはかなり余裕たっぷり。(^^) このメモリ、値段の変動が激しいのと、同じ512MBのものでも値段も1枚4000円 〜15000程度とものすごく開きがありまして・・・ なぜそんなに違うのかと言うと、このメモリと言うパーツはものすごくデリケートな せいかしら、マザーボードやその他機器類との相性問題と言うのがあるのです。 あのマザーボードならちゃんと動くがこちらだと動かないみたいな。 値段が高いほど、相性問題が起きる可能性が低くなっていく、つまり対応範囲の 広いメモリになるわけです。お店で買う時は相性問題の保証がないまま安いものを 買うと家で使ってみても動かず、店に持っていったら店のマシンでは動いた。と 言う場合にはまったく返品交換してもらえないので、相性保証のあるお店で買うか、 一流メーカーの高価なものを買っておくと言うのが賢明でしょう。 私は安い方から2番目でしたが、JEDECと準拠と言うそれなりのお墨付きでHINIXと 言うメーカーのメモリを相性保証付き(10パーセント上乗せ)で買いました。 かなり安いメモリだったので内心ドキドキでしたが無事に動いてホッとしています。(笑) |
大容量記憶装置のハードディスクドライブ。大きさは横10センチ、縦15センチ くらいです。年々大容量化が進んでいまして、7年前は4GBのものが2万円くらいしたの ですが、今では160GBの物が1万円弱。シリアルATA対応のマザーボードを買ったので、 ハードディスクもシリアルATAの物を買いました。 160GBもあれば、当分は容量不足で困ることもないかなぁ・・・ でも以前の20GBの物を買った時も「これだけあれば・・・」と思っていたのが 足りなくなったので安心はできないですね。(笑) |
CD-ROMの時代もそろそろ終わりかしら。(笑) 最近主流になりつつあるDVD、 いろんな規格が乱立しているのですが、これは1台ですべての規格に対応していると 言う超スグレモノのドライブです。膨大なデータのバックアップもこれで大丈夫。(^^) 前のマシンのドライブはCD-Rが8倍速で書き込みできると言うので3万円以上したの ですが、これはDVDとCD-ROMのすべてのメディアに対応して、もちろん速度も速くて 7000円でおつりがきます。時代の進歩ってすばらしい・・・(笑) |
これまでは各パーツの説明でしたが、ここからは一気に組み立てます。 パソコンを自作する場合、一発ですんなり起動してくれる確率の方が低いくらいです。(笑) その場合、どのパーツが原因でうまく起動しないか突き止めるのに手間がかかって しまうので、起動できる最小構成で電源を入れ、それで大丈夫なら一旦電源を切って 一つずつパーツを追加していってまた電源を入れてみると言うことの繰り返しで 進めていくのが一番堅実です。 写真は相性問題が一番起きやすいメモリを調べるための最小構成。 マザーボードにはCPUとクーラー、グラフィックボード、メモリしか乗っていません。 これでマザーボードに電源をつなぎ、外部にはキーボードとモニターを接続して 電源を入れてみます。みなさんのパソコンも起動時、最初に黒バックに白い文字の 羅列がたくさん並ぶと思うのですが、あれがBIOSと言うマザーボード内蔵の 基本プログラムが起動している画面、メモリ容量とCPUの形式が無事に表示されて 今回の最小構成テストは無事に通過。 \(^O^)/ヤッターー 先の最小構成テストをクリアした後、フロッピードライブ、ハードディスクドライブ1、 ハードディスクドライブ2、DVDマルチドライブ、DVD-ROMドライブと追加していき、 テストを繰り返します。起動時の画面ですべて認識されているようになってようやく OS(WINDOWSなど)のインストールを始めると。 |
すべてのパーツが組みあがった状態。パソコンのケース内の換気をよくするために 電源や各種ケーブル類はインシュロック(結束バンド)ですっきりまとめておきます。 この写真でわかるように、カード類やCPU、メモリ、各種ドライブ類に各種ケーブルなど 装着できるところがちゃんと決まっていてそこにしか装着できないので組み立てるのは いたって簡単。(^^) 物理的な組み立てよりも、起動してWINDOWS が使えるように するまでの設定が山ほどあって大変かしら。 新品のハードディスクやフォーマット後のハードディスクなどはデータが何にも 入っていない状態ですのでWINDOWS をインストールすれば普通のパソコンのように マウスとキーボードが使えるようになります。後はネット接続の設定をし、ドライバと 言われるプログラムを各パーツ類付属のフロッピーやCD-ROM、あるいはインターネット からダウンロードしてインストールして画面の解像度を変更できるようにしたり、音が 出るようにしたりと元の状態に近づけていく作業になります。 住所録やメールアドレス、デジカメで撮った画像やその他データもろもろが入っていた ハードディスクは以前のマシンから抜いてこちらに装着したので、新しいハード ディスクへのデータ移動はスムーズに行えました。 |
パソコン完成。(^^) 左側が今回組み立てたニューパソコン。 右は以前私が 使っていたマシン。今は子供用になりました。 もともと子供用として使っていた パソコンは部品取り用に。 2台ともインターネットにはつながるようにし、また それぞれのパソコン間のデータ移動もできるようにLANケーブルでつなぎました。 ROOKIE家は4人家族ですが全員パソコンを使うため、2台あれば便利なのだ。(^^) |
自作パソコン、ケースにしてもマザーボードにしても数え切れないほど種類がある中 からどれにしようかと選んでいる時期も楽しいものでして。組み立てて動いてしまえば あとはあっさりしたものです。(笑)メーカー製と違って不具合が 起きたときの保証もないのですが、自分で組み立てようと言う人はきっと問題は 自分で解決してしまうのでしょうね。(笑) 今回の暇ぶつしは画像よりも文章の方が 多くて、しかもわからない人にとっては「いったいこれは何語??」みたいな単語 ばかりの文章で大変だったかもしれませんが、最後まで見てくれたみなさま、 ありがとうございました。 |
種 別 | メーカー | 型 式 | 特 徴 |
ケースおよび 電源 |
Scythe | H60 (風 PHOON) | 独立ファンコン付き前後12cmファン。 前面USB×2 Scythe製 400W電源 |
マザーボード | GIGABYTE | GA K8NS Ultra - 939 | ・nForce3 Ultraチップセット ・Dual Chanel DDR400 Memory ・AGP 8X ・Dual LAN (ギガビット&イーサネット) ・IEEE1394b ・シリアル ATA ・RAID 0及び1サポート ・8チャンネルオーディオ ・Dual BIOS |
CPU | AMD | Athlon 64 3000+ Socket939 BOX | Cool'n Quiet |
メモリ | Hinix | PC3200 DDR 512MB (JEDEC 準拠) | バルク品 |
HDD1 | HGST(日立IBM) | HDS722516VLSA80 (160GB SATA150 7200) | |
HDD2 | SEAGATE | ST320414A (20GB ATA100 7200) | |
DVDドライブ1 | LG電子 | GSA-4163BS | DVD-R 16x、DVD+R 16x、DVD+R DL 4x、 DVD+RW 8x、 DVD-RW 6x、DVD-RAM x5、 CD-R x40、CD-RW x24 |
DVDドライブ2 | 東芝 | SD-M1502 | DVD-ROM x16 |
グラフィックカード | MATROX | Millennium G450 Dual Head | VRAM 16MB (以前の物を流用) |
FDD | ? | ? | 2mode |