2004/11/13 黒部峡谷 

去年の9月に剣岳に登って(暇つぶし2003/9/15参照)以来立山・剣周辺の山に
魅力を感じ始めたROOKIE、今年も山へ行きたいなぁと思いつつ9月・10月は
あっと言う間に過ぎてしまいまして・・・剣・立山連峰の上部はもう白くなっていて
素人の私には行けそうにもないのであきらめていたのですが、昨夜天気予報を
見たら土曜日はどうやら晴れる気配。標高の低いところならまだ雪もないので
急遽黒部峡谷へ行くことにしました。早朝目が覚めて思いつきで行くあたりが
いつものパターン。(笑) 朝はまだ雨がやや残っている感じでしたが、天気予報
どおり晴れてくれるでしょうか・・・


結構歩くつもりだったので私1人で来ました。
黒部峡谷鉄道宇奈月駅。ここへ車を置いて
ここからトロッコ列車に乗って黒部峡谷の
奥へと進んでいきます。
紅葉ももう終わりかけですね。



宇奈月が起点の黒部峡谷鉄道、宇奈月でも
すでに山間部なのですが、そこからさらに
黒部川沿いに奥へと進んでいきます。
ここは絵葉書でもよく見かける後曳(あとひき)橋。
断崖絶壁のあまりの怖さに後ずさりしてしまう
ことからこの名前がつきました。



欅平まで1時間25分ほどの行程で、駅は10ほど
あるのですが、一般客が乗降できる駅は途中
では2カ所のみ。
関西電力関連の作業員さん達の利用が多く、
作業員専用列車も一日7往復走っています。
この鉄道、線路の幅(ゲージ)も狭く、車両も
かなり小さめです。
日本一のV字谷の黒部峡谷を走っているので
道中見所もおおく、車内では観光案内があります。



終点欅平駅を降りて黒部川上流へ向かう
登山道へ進みました。駅では50人ほど降りた
のですが、駅周辺の散策のみの人がほとんどで、
この登山道に入っていったのは私1人だけでした。
30分ほどとても急な登山道を登り続け、その
先は山の中腹をあまりアップダウンせずに
黒部川上流へと道が続いています。
この登山道、写真の通り断崖絶壁に細い道が
付いていて、左側はほぼ垂直の崖なので
結構恐いです。 Y(>_<、)Y ヒェェ!
足下が濡れているので滑らないように注意。



朝靄の黒部峡谷。奥の方が上流になります。
歩いて行くしか手段がないこんな山奥にも
送電線があるところがすごい。(笑)



道中このようなトンネルがありました。
素掘りで天井を見上げると今にも石が落ちて
きそう。このようなトンネルは2カ所あったの
ですが、短いので難なくクリアー。



欅平駅から汗だくになって歩き続けること
2時間半、今日の目的地のトンネルに来ました。
道はまだまだ奥へ続いているのですが、
黒部ダムまで28kmもあるので日帰りは
不可能です。
来た道を戻るしかないのですが、今日はここで
折り返すことにしました。

背の高い人なら頭がつかえそうなくらい
小さなトンネル。
ここを歩くためにわざわざ長靴をリュックに
入れて持ってきたのよん。(^^)



人間1人がやっと通れるような小さなトンネル、
長さ150mもあって中もとても曲がりくねって
いるので灯りがなければ真っ暗闇で、まず
進むことができません。もちろん私は灯り持参。
トンネル内の足下には深さ5センチ程度ですが、
道幅一杯に水が流れているのでここで長靴が
活躍するというわけです。



上のトンネルは抜けきった後にすぐまた折り
返してきました。あとは来た道を欅平駅まで
戻ると。

岩がせり出しているところを削って道を付けた
のでしょうか。岩に飲み込まれてしまいそう。



紅葉のじゅうたん。(^^)
もう2週間くらい早ければ紅葉がキレイ
だったんでしょうね。
この付近だけ本当に紅葉の葉だけで
道が敷き詰められていました。




だいぶ戻ってきました。
今歩いてきたところを振り返って。
奥に見える山は上部は真っ白になって
いました。
このルート、黒部ダムから全部歩いて
みたいなぁ・・・
来年の夏か秋に期待。

欅平駅からトンネルまでの往復4時間の間、
まったく人に出会いませんでした。
青い空、白い冠をかぶった山、険しい谷、
限りなく透明な川、そしてそれを堪能するための
登山道、すべてが自分のためだけにあるような
気分になりました。貸切の黒部峡谷だ〜 (笑)




赤い橋の手前が欅平駅。
けっこう登ってきてたんだなぁ。

しかしこんな山奥までよく鉄道を建設した
ものだ。恐るべし関電パワー。(笑)
実は欅平からも黒部ダム付近まで鉄道は
伸びているのですが、関電の作業員専用と
なっていて一般客は乗れません。



駅周辺の散策スポットである猿飛峡。
本当はもう少し奥が見所なのですが、
7月17日の水害で遊歩道が損壊、未だに
復旧できてないようです。

日本の名水100選にもなっている黒部川、
キレイですよね。



欅平駅から25分ほど川を遡ると温泉宿が
あります。冬季は営業しておらず、豪雪に備えて
冬支度をしていました。
名剣温泉、40名まで宿泊できます。
入浴のみも可。

他のお客さんにお願いして写真を撮って
もらいました。
外はかなり寒いので湯冷めしないように
しなければ・・・



日本秘湯を守る会員の宿だって。
そういうのがあるんですね。
駅から歩いて25分なので簡単に行けそうですが、
駅自体がとんでもない山奥にあるので
秘湯の雰囲気はたっぷりあります。

本当はさらに1時間ほど先にある祖母谷
(ばばだに)温泉の露天風呂へ行きたかったの
ですが、11月3日で営業終了したようで
道も通行止めになっていました。



欅平駅近くにある人喰岩。
頭上に大きくせり出していて、岩に喰われて
しまいそうなことから付いた名前のようです。



上の人喰岩からみた欅平駅。
季節はずれでしたが、ぼちぼち観光客は
いました。
この辺をたっぷり楽しむためにはかなり
歩きまくる必要があるのでやはり駅周辺を
離れると人影が少なくなっていました。



宇奈月まで戻ってきました。
こちらは黒部峡谷鉄道の駅と隣接している
富山地方鉄道の宇奈月駅前。
観光客の撮影スポットでもある温泉の噴水
です。ちょうどいい湯加減で。(^^)



富山に住むようになってからずっと行きたかった黒部峡谷、ようやく
行くことができました。いっぱい歩いて汗かいて、温泉に入ってと
楽しい一日。1人なのがちょっと寂しいですが、山を歩くときはいつも
全開なもんで・・・(笑)
黒部峡谷鉄道の車窓からの眺めだけでもかなり見応えがあります。
乗降できる途中の2駅にも温泉があり、まだまだ行ってみたいところ
が盛りだくさん。
富山を代表する温泉街の宇奈月と、日本を代表する渓谷の黒部峡谷、
是非みなさんも行ってみてください。



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